ねがてぃぶがさんじゅうろく ページ37
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不審者2人が黒い子猫を前に、何やかんや騒いでいるところを見られたら、多分余裕で通報されてただろう。
ここが人気のない薄暗い路地裏で助かった。
未だ私を見ながら爆笑する沖田を背に、羞恥心を隠しきれず少しずつ顔が赤くなっていく。
……それでも猫はかわいい。
心を落ち着けようと黒猫の痩せた身体を撫で付ける。
「………にしても、痩せてるね、君」
そこでやっと、子猫が異常に痩せていることに気がついた。
にゃあ、と返事をするように鳴いた猫。
確認のために周囲を見渡すも、母親の姿も飼い主の姿も見当たらない。
………大丈夫なのだろうか？
再び足元の小さな猫に視線を落とす。
「お母さんはどこ？」
猫はか細く鳴き声をあげる。
撫でられている間も足元はおぼつかなくて、毛並みもボサボサだった。
多分、外に長いこといて、ずっと食べ物を探して歩き回ってるのだろう。じゃなければこんなに汚れない。
………このままでは死んでしまうかも、なんて不安が頭をよぎる。
「……その黒いの、ずいぶん痩せてんなァ」
「ね、心配」
笑い転げていたはずの沖田も、いつの間に私の横に並んで黒猫を見つめていた。
……やっぱり、沖田もそう思うよね。
人の匂いがついた猫は、母猫から捨てられてしまうこともある。
簡単に連れて帰ったり、無闇に触ったりするのはよくないってことは理解している。
ただ、あまりにも寒そうで寂しそうな猫だったから。
「ねえ、連れて帰ったらダメかな」
「連れて帰るって……屯所にってことかィ」
「……このままじゃ、死んじゃうかも」
口を大きく開けて喚く子猫を、優しくすくい上げるように両手で持ち上げた。
_____軽いけど、体温がある。生きてるんだ。
こんなにかわいいのに、痩せてしまって……。
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ヤマダ電機(プロフ) - 城崎 茉孤さん» 恐縮です…嬉しいお言葉ありがとうございます…！励みになります😭 (1月6日 22時) (
レス) id: 7a7cca59ad (このIDを非表示/違反報告)
城崎 茉孤(プロフ) - 好きです…、文字書きとしてはクソみたいな感想投稿しちゃって申し訳ないんですけど、超好きです…。 (1月6日 12時) (レス) @page50 id: 8e9637cb28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヤマダ電機 | 作成日時：2023年12月10日 21時
