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ねがてぃぶがにじゅうご ページ26

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……感情のコントロールぐらい、できなくてどうする、私。


ただただ情けなくて、益々自分が嫌に_____



「昼寝しろ、つったろィ」


「……………えあ」



また自己嫌悪に陥りそうになり、そしてまた沖田の声によってその思考は遮られた。


………昼寝?


頭上にはてなマークを浮かべていると、こちらを一瞥して沖田はため息をついた。



「どんだけ不器用なんでィ……、
無理に話すことねーよ」


「っで、でも、……っひぇ」



反論…いや、自虐なのだろうか、言葉を紡ごうとして、目を閉じてびっくりしてしまった。


沖田の手が、私の方に伸びてきたから。


ぎゅっと目を瞑った奥で、沖田が私の髪を軽く撫で、するりとその手が下に降りてくるのがわかった。


彼の体温を持った親指が私の目元をなぞる。


こそばゆくて、撫でられているようで、握りつぶされそうで怖くもあった。


未知の感覚にふるりと身体を震わせる。



「………クマはねーよ、泣いた跡ならある」


「……………」


「どーせまた、寝ないで泣いてたんだろ」


「………ごめん」



沖田には関係ない。

泣いていたからなんだと言うのか。

私が死んだって何も思わないのに。


…なんて自分を正当化する醜い反論は幾らでもあった。


ただ反射的に、謝っていた。


謝ったあとで、沖田が黙りこくってしまったのが怖くて、謝ったのを後悔した。


なんでだろう、謝らないと怒られるから謝ったのに、逆に怒らせてしまったかもしれない。


怒られる、嫌われる。


1番私の怖いもの、それを覚悟してつい身体が強ばってしまう。


……


「朝霧、今から謝るの禁止な」


「………???」



……想像の斜め上、私への否定とも肯定とも取れる言葉に、まだ顔に体温を感じたまま目を開ける。


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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組   
作品ジャンル:ラブコメ
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ヤマダ電機(プロフ) - 城崎 茉孤さん» 恐縮です…嬉しいお言葉ありがとうございます…!励みになります😭 (1月6日 22時) (レス) id: 7a7cca59ad (このIDを非表示/違反報告)
城崎 茉孤(プロフ) - 好きです…、文字書きとしてはクソみたいな感想投稿しちゃって申し訳ないんですけど、超好きです…。 (1月6日 12時) (レス) @page50 id: 8e9637cb28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤマダ電機 | 作成日時:2023年12月10日 21時

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