三十一話 報せ ページ32
五郎八side
「……重大な報せがある。よく聞け」
「筆頭改まって…なんだろうな？」
伊達軍全員を集めた。
父様のいうミーティングというやつをするらしい。
真剣な面持ちの父様に、ざわめく。
「原因は解らねェが……Aがこんなに小さくなっちまったんだ」
全「は？」
「首を傾げるほど母様が愛らしいのは解るが、まあよく聞け」
『いろは…』
父様の言葉で、私は掌をスッと前に出した。
その言葉と、今目の前に居る小さな小さな母様に皆首を傾げた。
またざわめき、そうなると声が聞こえないため、黙るように言った。
「必ず元に戻すが、原因が解るまではこのままで生活をする。
わかったか、テメェら」
「わ、わかりやしたけど…」
「政宗様、正直そのようなことを重大だと言わないでくだされ。
何があったのかと心配に―」
「Ahaaaa?!テメェ、Aがこんなにちっこくなっちまったってのに…重大じゃねェだと？！」
『ま、まさむね、落ちついて！
こじゅさんの言う事は、もっともだよ！』
私たちは真剣なのに、皆ポカンと口を開けたままだ。
小十郎が溜息交じりに声をかけると、父様は額に青筋を浮かべて掴みかかろうとした。
だが、母様のお陰で少し落ち着いた。
「小十郎も、お前らも、よいな。
母様を誤って踏んでしまう、というようなことがあれば…」
「やった奴一人一人俺が踏み殺すからな」
全「は、はいィっ！」「…」
『なにそれ恐い！！』
ジロリ、と全員を睨む。
父様が鋭い眼光で脅しをかければ、小十郎は呆れた顔で頷き、他の者は顔を青くしてブンブンと何度も首を縦に振った。
脅しと言っても、父様のことだろうから本当にやりかねないけど。
『え、えっと…私、迷惑にならないように五郎八と政宗と一緒に居るから、安心して？
ねっ？』
「はい…！」
「おいそれ本当か。一緒に居るってことは湯浴みも一緒に」
『しません』
私の手のひらでピョコピョコと跳ねながら母様が言うと、皆助かったと言いたげな笑顔で頷いた。
ダラリと鼻血を出しながら、キリッと引きしまった顔で父様が言いかけると、母様は笑顔でしないと断った。
それに対して父様は、きょうつけの姿勢のまま倒れた。
「母様、私と湯浴みしましょう！」
『うん、そうね』
「！ 五郎八テメェえええええええ」
いけるか？と調子に乗った私は、母様に問うた。
笑顔で頷いた様子を見て私は心の中でガッツポーズをして、父様はご乱心めされた。
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ウィスキートリオ - 更新してください (2017年4月8日 1時) (
レス) id: 28c8159213 (このIDを非表示/違反報告)
五郎八 - こんばんは！ 初めまして。奥州に舞い降りたお馬鹿さん、読ませていただきました。とっても素敵な作品だと思います！ つづきが楽しみです♪ (2015年11月11日 21時) (レス) id: 9881b80518 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 篝火さん» 初めまして！コメありがとうございます！奥州に舞い降りた((ryから見て下さってありがとうございます！更新は遅いですが のんびり頑張ります(*´｡･ω･｡`*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 石田ぎゅ@政就さん» 素晴らしいだなんて…もったいなきお言葉、ありがとうございます！まめまめしてても のんびりお馬鹿に参ります(ﾉ´∀｀*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
篝火(プロフ) - こんにちばんわ！BASARAで小説書かせていただいているものです！cocoaさんの奥州に舞い降りたおばかさんから見てます！これからも頑張ってください！！ (2015年2月10日 20時) (レス) id: 5819096baf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cocoa | 作成日時：2014年11月16日 18時
