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三十話 まめまめ ページ31

政宗side


『うそ、でしょ…?!
なっ…なにこれェェェェェェェェ!!』

「? 五郎八、今何となくAの悲鳴聞こえなかったか?」

「いつもならもう少し大きい気がしますが、行ってみましょう」


五郎八とAについて語り合っていた。
だが、なんとなく妻の悲鳴が聞こえた気がして一度中断。
スクッと立ち上がって、部屋へと向かう。


「おいAー。今、なんか叫んだか?」

「母様…って、居られませぬな」

『いる、いるよー!下見て!!』

「ちっせェけど声はするな…下って何処―」

『政宗、五郎八、私小さくなっちゃった!』

「「はっ…はああああ?!」」


少々荒々しく戸を開けた。
だが、部屋の中にAの姿は無い。
なのに、声は聞こえる。
下を見ろと言われた気がして、足元を見ると小さな小さなAが居て、思わず声を上げた。


*「何故、こんなことになった」

『わかんない…。気づいたら、こんなに小さくなってて…』

「手乗りサイズ、ですね」

「頭にも乗せられるぜ」


小さな小さなAと対面する形で、俺達は腰をおろした。
何故と少し小さめな声で問うたが、勿論本人にも原因が分かるはずもない。
本当に、小さくなってしまった。


「でもよ、不謹慎だが…」

((超可愛いッッッ!!))


ジッとAに見つめられ、俺らは一度目を逸らした。
不謹慎だが、もう兎に角可愛いのだ。
勿論、普段も可愛いが。
膨れた頬に、輝く大きな瞳…堪らない。(←つまりまめBASA)
五郎八と互いにゆっくり頷くと、心の中で叫んだ。


『―…っ、ふえっ…』

「母様、ど、どうなされたのでっ?!」

『このまま、戻らなかったら、どうしようっ…。
いろはのことぎゅって出来ないし、まさむねとキスもできないよぅ…』

((ギャンかわ!!))


鼻血を堪えていると、突如嗚咽の様なものが聞こえた。
それは勿論Aのもので、五郎八が問うと、ポタポタと涙を零しながらそう言った。
heartにグッサリ六爪を刺された気分だ。刺されたことないけど。


「…安心しな、A」

「私たちが何としてでも、母様を元の姿に戻して差し上げます!!」

『ほんと…?
迷惑掛けちゃうかもだけど、ごめんね。
あと、ありがとう』

「「いいえ!」」


ヒョイと手の上にAを乗せ、必ず元に戻すと宣言した。
すると、彼女は涙を拭い、フニャと笑って礼を言った。
またheartに六爪が刺さったのは言うまでも無いことであった。

三十一話 報せ→←二十九話 左近さん



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ウィスキートリオ - 更新してください (2017年4月8日 1時) (レス) id: 28c8159213 (このIDを非表示/違反報告)
五郎八 - こんばんは! 初めまして。奥州に舞い降りたお馬鹿さん、読ませていただきました。とっても素敵な作品だと思います! つづきが楽しみです♪ (2015年11月11日 21時) (レス) id: 9881b80518 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 篝火さん» 初めまして!コメありがとうございます!奥州に舞い降りた((ryから見て下さってありがとうございます!更新は遅いですが のんびり頑張ります(*´。・ω・。`*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 石田ぎゅ@政就さん» 素晴らしいだなんて…もったいなきお言葉、ありがとうございます!まめまめしてても のんびりお馬鹿に参ります(ノ´∀`*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
篝火(プロフ) - こんにちばんわ!BASARAで小説書かせていただいているものです!cocoaさんの奥州に舞い降りたおばかさんから見てます!これからも頑張ってください!! (2015年2月10日 20時) (レス) id: 5819096baf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:cocoa | 作成日時:2014年11月16日 18時

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