十九話 落ち着け ページ20
政宗side
『だけど…直虎さんの気持ちは解りますけど…全ての男の人が酷い人ではないです』
「なにを根拠にそんなことを」
『政宗さんと小十郎さんを始め…元親も慶ちゃんも、幸村や佐助―』
「あ、あの憎き武田の男を良い男だと？！」
井伊とAがガシっと握手を交わしたのを見て、俺は同盟を組んだのかと思った。
だが、俺を裏切るような真似をする妻ではなかった。
彼女が喋り出せば、井伊はハッと笑い、真田の名を口にした時、井伊にビキっと青筋が浮かんでいた。
『に、憎き武田？』
「そうだ！私が祝言をあげられなかったのは、あの憎き武田信玄が原因だ！」
『お館様が…？ 政宗さん、知ってますか？』
「知らねぇな、そんなこと。なあ？小十郎、五郎八」
「「はい」」
Aが首を傾げると、井伊はゴゴゴと音がしそうな程、怒り、燃えていた。
彼女の言葉に妻は問うてきて、俺は知らないと答え、振った小十郎と五郎八も首を縦に横に振った。
「威張り散らして暑苦しくて、本当に腹が立つ！」
『…そこまで怒っているのなら、今から甲斐へ行って話をつけましょう』
全「―…え？」
井伊は親指の爪をギリギリと噛んでいて、相当キているよう。
それを見たAは甲斐へ行こうと提案したのだった―。
＊「…武田信玄は何処だァァァァ！」
『な、直虎さん、落ち着いて』
「もう母様可愛すぎ笑えない」
「全くだ、実にけしからんもっとやれ」
「…政宗様、五郎八様、鼻血を」
「「Thanks…」」
甲斐に着くと、井伊が馬鹿でかい声で武田のおっさんの名を叫んだ。
それに落ちつけと必死に諭すAが可愛くて、娘の五郎八と共に鼻血を出した。
小十郎は呆れつつ綿を差し出してくれて、俺らはぎゅっぎゅと両方の鼻に詰めた。
「……A！」
『わっ？！ ゆ、ゆきむらっ…！』
「おい、さな」
「真田幸村テメェェェェェェェェェ！！！」
「私直々に葬ってやんよォォォォォ！！」
全『「…」』
ドドドと嫌な地響きがしたかと思えば、現れた真田がAに飛び付いた。
目の前で可愛い可愛いMy honeyに触れられ、俺と五郎八は井伊の台詞の途中に叫び、ビキリと青筋が浮かばせ、ポンっと鼻から綿を飛びださせた。
俺らを見て、全員苦笑いしていた。
「笑ってる場合じゃねぇぜ？真田幸村ァ。
テメェが今飛び付いた女が誰のものか重々承知上でやってんだろうな？」
「今すぐ私が、その首を胴とお別れさせてやる！」
『お、おちついてっ！』
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ウィスキートリオ - 更新してください (2017年4月8日 1時) (
レス) id: 28c8159213 (このIDを非表示/違反報告)
五郎八 - こんばんは！ 初めまして。奥州に舞い降りたお馬鹿さん、読ませていただきました。とっても素敵な作品だと思います！ つづきが楽しみです♪ (2015年11月11日 21時) (レス) id: 9881b80518 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 篝火さん» 初めまして！コメありがとうございます！奥州に舞い降りた((ryから見て下さってありがとうございます！更新は遅いですが のんびり頑張ります(*´｡･ω･｡`*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 石田ぎゅ@政就さん» 素晴らしいだなんて…もったいなきお言葉、ありがとうございます！まめまめしてても のんびりお馬鹿に参ります(ﾉ´∀｀*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
篝火(プロフ) - こんにちばんわ！BASARAで小説書かせていただいているものです！cocoaさんの奥州に舞い降りたおばかさんから見てます！これからも頑張ってください！！ (2015年2月10日 20時) (レス) id: 5819096baf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cocoa | 作成日時：2014年11月16日 18時
