十二話 全否定 ページ13
政宗side
「甲斐に着いた、が…どう突破するか、だな」
「私にお任せ下さい。父様、小刀を」
「ああ」
あれから一度、俺らは奥州へ戻り、小十郎に甲斐へ行くと伝えた。
BSR LOOPで此処まで来たは良いが、それからは考えておらず。
草に隠れて武田の屋敷の門兵を見ながら呟くと、五郎八がそう言ってきて、俺は小刀を差し出した。
「―あの…お二方。どうか、私を買っていただけませぬか…？」
「「えっ？」」
「―余所見は厳禁だ」
「ぐっ」「ぐあっ！」
五郎八は、タタッと門兵の元へと駆けてった。
そして、グイッと着物をはだけされると、熱っぽい瞳と声でそう言った。
それに門兵が顔を紅くしたのを見ると、娘は小刀で彼らのうなじを殴り、気絶させた。
「父様、急ぎ突破致しましょう」
「お、おう」
五郎八はすぐ着物を直し、ニコリと笑ってそう諭してきた。
我が子ながら恐ろしい女だと思いつつ、俺らは甲斐の屋敷内へと入って行った。
＊「Aー！」「かあさまー！」
『えっ？！』
兵たちにバレないように、足早にAを捜した。
フと縁側を見れば、我が妻が居て。
俺らが名を呼ぶと、彼女は目を丸くして驚いていた。
「あちゃー。早いねぇ、独眼竜」
「Ha!当たり前ぇだろ？んなことより、さっさと離れな。
A、帰るぞ」
『嫌です！』
見れば、猿飛がAに膝枕してもらっているではないか。
それに殺意が芽生え、無理に喉奥で笑うと、妻にそう諭したが。
彼女は俺の手を払って抵抗した。
「母様…帰りましょう？」
『じゃあ、五郎八だけ残ってよ。
政宗さんは…浮気性ロリコン男はもういい』
「お前俺そろそろ泣くぞ」
五郎八が泣きそうな顔で言うと、Aは目を合わせずにそう言った。
このデカすぎる愛が伝わっていないのが、腹ただしく、悲しい。
「何やら騒がしい―って、ロリ宗殿」
『幸村！』
「アンタにロリ宗言われる筋合いねぇ！
てか、何で呼び捨てなんだよ！」
『別に良いじゃないですか！
男女の友情は成立しますもの！』
そうしてると、また厄介なのが増えた。
真田が来ると、Aはパアッと顔を輝かせていて。
イラついてそう言えば、妻はべーっと舌を出して言い返してきた。
「んなこと言ったら、俺だって男女の友情―」
全『「それは違う」』
「はもってんじゃねぇ！五郎八、テメェもか！」
Aの言葉を引用しようとすれば、全員に全否定された。
しかも、五郎八にまで。もうホント泣きそうなんだけど。
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ウィスキートリオ - 更新してください (2017年4月8日 1時) (
レス) id: 28c8159213 (このIDを非表示/違反報告)
五郎八 - こんばんは！ 初めまして。奥州に舞い降りたお馬鹿さん、読ませていただきました。とっても素敵な作品だと思います！ つづきが楽しみです♪ (2015年11月11日 21時) (レス) id: 9881b80518 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 篝火さん» 初めまして！コメありがとうございます！奥州に舞い降りた((ryから見て下さってありがとうございます！更新は遅いですが のんびり頑張ります(*´｡･ω･｡`*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
coco@(プロフ) - 石田ぎゅ@政就さん» 素晴らしいだなんて…もったいなきお言葉、ありがとうございます！まめまめしてても のんびりお馬鹿に参ります(ﾉ´∀｀*) (2015年2月12日 7時) (レス) id: 383655f342 (このIDを非表示/違反報告)
篝火(プロフ) - こんにちばんわ！BASARAで小説書かせていただいているものです！cocoaさんの奥州に舞い降りたおばかさんから見てます！これからも頑張ってください！！ (2015年2月10日 20時) (レス) id: 5819096baf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cocoa | 作成日時：2014年11月16日 18時
