fantasiry (ページ4)

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そんな日が2年経って高２の夏

「カズくん！ビックビックニュース！！」

「はいはい、近所迷惑だから静かにして」

いつものカッコよかったーって言う感想かと思ってた

「今週末の夏祭り！翔くん達と行けるの！！！」

へ？

「なんで？」

平静を装って、はぁ？みたいな気持ちを押し殺して

「なんかね、私の友達の彼氏が翔くんの友達らしくて、夏祭り皆で行こー！って誘ってくれたの！」

くそ、カップルだけで行けよバカ

「ねー、カズくん浴衣がいいよねぇ」

「…知らない」

夏祭りは毎年オレと花火見てたじゃん

「あー、でも気合い入りすぎて引かれるかな？」

「知らねーよ！」

パシンっ！と閉めてしまった窓
シャッとカーテンも閉めてベットに潜り込んで自己嫌悪

あーぁ、最悪
逆ギレや嫉妬もここまでくるとカッコ悪い

次の日、登校する時間をズラして会わないようにしてみたけど
ダメだ
廊下で見つけちゃうんだもん

ちょっと気まずそうに、でも話したそうにしてるAの目を見たら全部伝わってきて
なんだこれ
幼馴染みってだから嫌なんだ

「浴衣いいんじゃない」

廊下ですれ違いざまにAにだけ聞こえるように呟いて
チラッて横目でAの顔を見たら
目を細めて歯見せて笑ってて

「ありがとー！」

………やめて

…それオレの1番好きな顔だから

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