10年経っても愛してる【不動明王】part３

大人も子供も ページ33

あの元気が本当に羨ましく思う時がある

こういっちゃ浜野君に失礼かもしれないけど、なんだか浜野君には悩み事とか無さそう…いい意味で。




「はい、速水君も終わり…っと次は倉間君で最後ね」


「ありがとうございます、では倉間君を呼んできますね」


「ありがとう」




制服を着直した速水君がさっそく倉間君を呼んで再び保健室から出ていく




「じゃぁちゃちゃっと診察しちゃおうね〜」


「はい」


「まずはっと…」




今までの生徒にしてきたように倉間君の診察も行っていく




「うん、特に異常は無さそうだけど…倉間君が気になる点とかある?最近体調が悪い〜とか」


「いえ、俺はないんですが…」


「ん??」


「……篠崎先生は大丈夫ですか?」


「えっ、私??」

「篠崎先生もなんだか最近元気が無さそうで、皆気にしてましたよ」





そんな…知らない間に生徒から心配されていたなんて……





「心配かけてごめんね、でも大丈夫!だって先生は大人だからね!!」


「ﾌﾊｯ なんすかそれ」


「えぇっ、笑われる要素あったかなぁ…」


「まぁでも無理しないでください、話くらいなら俺でも…聞けるんで」




またもやそっぽを向いていく倉間君

やっぱりツンデれさんなんだなぁ





「健康診断はこれでお終い!もう教室に戻っていいわよ」



そう言いながら倉間君のデータをパソコンに打ち込んでいると、倉間君が帰り際にこう告げた




「悩みに大人も子供もありませんよ、それをどう解決するかが問題ですから」



正直その言葉には呆気にとられた

まだ中学二年生の男の子がどうしてそんなことを考え、言葉にできるのか




(全く、神童くんといい倉間君といい…最近の子供って怖いわね〜)




「篠崎せんせーい!」


「あら、音無先生どうしました?丁度二年生の健康診断は終わりましたが」


「じゃぁ私もナイスタイミングで来たわけですね!」

「だから何を…」


「お昼行きましょ!!」


「えっ!?ちょ、ちょっと春奈!?」





有無を問わずに私の腕を引いてランチ場所へ





「また小洒落た店だねぇ」


「ここのランチが美味しいってこの間他の教員の方に聞いてて!ぜひA先輩ときたかったんですよ〜!」


「はいはい」




目を輝かせながらあれこれメニューを見て悩む春奈




(春奈もいくつになっても無邪気さが残ってていいなぁ)





それに比べて私は、いくつになっても優柔不断だな

珍しいかな?→←健康診断

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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