検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:10,205 hit

| 新入社員 ページ12

`





「未だ自_殺だ何とかって云ってんのかよ」

「先刻の私の行動が答えだよ。中也くんは相変わらず?」


ポートマフィアの中原中也。彼は平均男性よりも身長が低く、黒い帽子を被っている。舌打ちをし乍も、私を家まで送ると云って着いて来る中也くん。


「嗚呼…芥川からAが川に飛び込んでたって聞いて、正直呆れたぜ。てめぇは何時迄、自_殺しようとしてんだ」

「死ぬ迄かなあ」


そう云うと、中也くんは苛ついた様に首の後ろを掻く。良い意味でも悪い意味でも、彼は最後に会った日から変わっていない。

其の儘、"純粋"で居てくれ。

私は只、そう想った。




`




「じゃ、気をつけて帰ってね」

「おう…じゃあな」


中也くんに手を振って家の中に入る。
そうだ、敦くんは無事合格出来ただろうか。

否、出来ている筈だろう。
一度電話をして聞いてみるか。

太宰くん…は何か厭だから、潤くんかな。

電話をすれば、案外直ぐに出てくれた。


「あ、もすもす?」

『エッ…嗚呼、も、もすもす、?』

「そんな無理しないで…?!

嗚呼、そうだそうだ。敦くんは無事入社したかな?」

『敦君ですか?しましたよ』

「わあ、おめでとうって伝えといて。其れだけ。じゃあね」

『は、はい、じゃあま『待てA!!!!』…アッ、国木田さんに代わりますね』


何だか嫌な予感がする。


「もすもす国木田?」

『もすもすじゃない!この生皮者!!』

「酷くない!?」

『そ、其れよりあの唐変木の家に泊まったというのは本当か!?』

「嗚呼、うん、そうだよ?泊まったと云うよりは『なッ、太宰の只の妄想では無いのか!?』…妄想だよ」

『おい太宰、貴様!!Aは違うと云っているぞ!?』

『えー、証拠も有るのに?』

『何ィ!?証拠だとォ!?!?』


面倒臭く成ってきた。よし、切るか。

言い争う声がプツリと途切れる。その瞬間、家の中はしんと静まり返った。

入社出来たのなら良かった。

之から仲良くしないとなあ。



`

| 依頼→←| 駅



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
104人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

とんかつ(プロフ) - uevevshさん» ありがとうございます!頑張ります! (2023年3月24日 9時) (レス) @page10 id: 9a7e0ef9d9 (このIDを非表示/違反報告)
uevevsh(プロフ) - どうしよう可愛いッッッ!!!!!!面白い作品をありがとうございます!!所々、キュンキュンも入っていて素敵です…!更新待ってます!!! (2023年3月23日 13時) (レス) @page8 id: 7b11ace105 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:とんかつ | 作成日時:2023年3月21日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。