| 新入社員 ページ12
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「未だ自_殺だ何とかって云ってんのかよ」
「先刻の私の行動が答えだよ。中也くんは相変わらず?」
ポートマフィアの中原中也。彼は平均男性よりも身長が低く、黒い帽子を被っている。舌打ちをし乍も、私を家まで送ると云って着いて来る中也くん。
「嗚呼…芥川からAが川に飛び込んでたって聞いて、正直呆れたぜ。てめぇは何時迄、自_殺しようとしてんだ」
「死ぬ迄かなあ」
そう云うと、中也くんは苛ついた様に首の後ろを掻く。良い意味でも悪い意味でも、彼は最後に会った日から変わっていない。
其の儘、"純粋"で居てくれ。
私は只、そう想った。
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「じゃ、気をつけて帰ってね」
「おう…じゃあな」
中也くんに手を振って家の中に入る。
そうだ、敦くんは無事合格出来ただろうか。
否、出来ている筈だろう。
一度電話をして聞いてみるか。
太宰くん…は何か厭だから、潤くんかな。
電話をすれば、案外直ぐに出てくれた。
「あ、もすもす?」
『エッ…嗚呼、も、もすもす、?』
「そんな無理しないで…?!
嗚呼、そうだそうだ。敦くんは無事入社したかな?」
『敦君ですか?しましたよ』
「わあ、おめでとうって伝えといて。其れだけ。じゃあね」
『は、はい、じゃあま『待てA!!!!』…アッ、国木田さんに代わりますね』
何だか嫌な予感がする。
「もすもす国木田?」
『もすもすじゃない!この生皮者!!』
「酷くない!?」
『そ、其れよりあの唐変木の家に泊まったというのは本当か!?』
「嗚呼、うん、そうだよ?泊まったと云うよりは『なッ、太宰の只の妄想では無いのか!?』…妄想だよ」
『おい太宰、貴様!!Aは違うと云っているぞ!?』
『えー、証拠も有るのに?』
『何ィ!?証拠だとォ!?!?』
面倒臭く成ってきた。よし、切るか。
言い争う声がプツリと途切れる。その瞬間、家の中はしんと静まり返った。
入社出来たのなら良かった。
之から仲良くしないとなあ。
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とんかつ(プロフ) - uevevshさん» ありがとうございます!頑張ります! (2023年3月24日 9時) (レス) @page10 id: 9a7e0ef9d9 (このIDを非表示/違反報告)
uevevsh(プロフ) - どうしよう可愛いッッッ!!!!!!面白い作品をありがとうございます!!所々、キュンキュンも入っていて素敵です…!更新待ってます!!! (2023年3月23日 13時) (レス) @page8 id: 7b11ace105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とんかつ | 作成日時:2023年3月21日 13時