104期訓練兵のお姉さん (ページ23)

今日:42 hit、昨日:71 hit、合計:163,261 hit

・ページ23

・

地上を走って巨人を引きつける精鋭班の人たち。

馬も建物もない場所でそんなことをするのは自殺行為だ。

だとしても、エレンから巨人を遠ざける為にそうする兵士の人達。

「私たちはエレンの元まで急ごうか。」

アル「...うん！」

それからたくさんの人が犠牲になっていくのを見ながらも、なんとかエレンを守り抜く。

班長の人も食べられてしまった。

みんな、みんな、たくさんの人が犠牲になった。

それでも、彼らには死んだ甲斐はあった。

人類は、初めて巨人に勝利したんだ。

大岩によって閉ざされた門をみて、そう思った。

黄色の煙弾が上がり、作戦成功が他の兵士の人達にも知らされる。

「エレンを回収しよう。」

アル「うん！」

急いで壁を登らないと、まだまだ巨人は残っている。

エレンを巨人から切り離してなんとか救出した後に壁を登ろうとすると、大きな影がさす。

背後に振り返れば、巨人が2体、私たちを見つめていた。

ダメだ、間に合わない、

そう思った瞬間。

巨人は地面に倒れた。

倒れた巨人の上に1人の男が立つ。

アル「ミカサ...？」

アルミンがそう呟くも、ミカサは私の隣に立っている。

「違う...、」

ミカ「あれは、、」

自由の翼...、

調査兵団だ、。

そう思って目線を少し上げると、黒髪のセンター分けをした男の人、リヴァイ兵士長がゆっくりとこちらに振り返った。

リヴ「オイ、ガキ共。これはどういう状況だ。」

心臓がドクン、と1度、大きく跳ねた。