104期訓練兵のお姉さん (ページ21)

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突如現れたエレンに驚いているうちに、ミカサはエレンの元まで降りていった。

「ミカサ！エレンの脈は！？？」

私も急いでミカサの元に行き、そう叫ぶ。

ミカサはハッとしたようにエレンの胸元に耳を当てる。

その数秒後。

ミカサは安心したように涙を零し、泣き声をあげた。

「とにかくここじゃ危ない。どこか高いところに登ろう。ミカサ、立てる？」

ミカ「うんっ...、ありがとう、A姉さん...っ、」

ミカサはそういった後にエレンを抱え、高めの塔の上に登った。

私もミカサについて行き、ライナー達も同じ場所にきた。

ジャ「い、生きてるのか...？」

「うん。脈はあるみたい。」

それから少したってもエレンの意識は戻らず、いつまでもここにいるのは危険だと判断し、私たちはエレンを連れて壁を登った。

壁についてからは、エレンが巨人の中から出てきたことは既に知れ渡っていたようで、エレンは危険人物として駐屯兵団に連れて行かれ、ミカサとアルミンはエレンについて行った。

私とジャン、ライナー、アニ、ベルトルトには守秘義務が課せられ、エレンについては何も話せなくなった。

エレンは巨人なのかな？

でも今まで私たちを騙してたとかそう言うのではなさそう。

何より、A姉さん！と慕ってくれていたあの子を疑いたくなんかない。

それにあの子は104期訓練兵の中でも、巨人を駆逐したいという気持ちは1番強いと思う。

そんな子が巨人で人類の敵？

私にはそうは思えない。

なにか理由があるんだと思う。

そう1人で考え込んでいるうちに、私たちは次の任務が始まる、と集められた。

どうやら、要はエレンの巨人化の力を使って大岩を運び、先程空けられた穴を塞ぐというのが今回の作戦らしい。

否定的な声や逃げ出そうとする者も多かったが、ピクシス司令の演説によって、結局逃げ出す者は一人もいなかった。

私は囮の班に配属され、今回はアルミンと同じだった。

壁の隅に巨人を引きつける。

たったそれだけの事でも、兵の2割を失ったようだった。

ジャンやサシャ、コニー、ライナー達は無事かな。

そう思っていると、赤い煙弾が上がった。

作戦に深刻な問題が発生してしまったという証拠だ。

そんな、なんで、、と言い、アルミンはどこかに走っていってしまう。

.....1人じゃ危ない。

追いかけるか。