104期訓練兵のお姉さん (ページ14)

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何時間経っただろう。

もしかするとまだ数十分しか経っていないかもしれない。

何度仲間が巨人に喰われかけただろう。

何度、それを助けただろう。

そろそろガスも無くなってきた。

私たちの班はまだ誰も死んでいない。

ジャ「A姉さん！左から一体来てるぞ！」

後ろで巨人と戦っているジャンにそう叫ばれる。

「了解。行こうか、マルコ。」

マル「うん！」

それからマルコと一緒に飛び出す。

「私が足をやる。項はよろしくね。」

マル「分かったよ！」

それから私は直ぐに足を切って巨人を転ばせ、項をマルコが削ぎ落とした。

フリ「あ、ぁあ！助けてくれぇえ〜！！」

その瞬間。

巨人の手から逃げているフリルドがそう叫んだ。

「あぁ、もう、、！」

私はそう言った後に飛び出し、フリルドを狙っている巨人の項を削いだ。

フリ「あ、ありがとうA姉さん、！！」

「無事なら良かった。」

そうは言っても...、

私はフリルドから少し離れ、自分の立体機動装置のガスをコンコン、と叩いた。

...マズイなぁ、もうほとんど空だ。

そんな私の様子を見ていたジャンが声を上げた。

ジャ「フリルド！お前、少しは自分で戦え！！」

「ちょっと、ジャン...、」

ジャ「アンタは黙ってろ！もうガスもねぇんだろ！？」

マル「え、A姉さん、そんな...！」

ジャ「お前らが叫び声を上げて助けを求める度にA姉さんは助けに回ってんだ！その度にガスを使ってる！それに比べてフリルド、ベン、ダズ、お前らはどうだよ！？」

ジャンはそう言って3人のガスを順番に叩いた。

重く、低い音がする。

ジャ「お前らが使わなかった分まで姉さんは消費してんだ！この班の最大の戦力はA姉さんだ！実際何度助けられた！？そんな姉さんを死なせて良いわけねぇだろ！？」

フリ「じゃ、じゃあなんだよ！俺たちはあのとき助けを求めずに死ぬべきだったって言うのか！？」

ジャ「ンな事言ってねぇよ！巨人に見つかればすぐに助けを呼ぶ前にまず戦おうとしろって言ってんだ！お前らの腰についてるそれは何の為にあるんだよ！お前らの3年間はなんだったんだよ！！」

立体機動装置を指差しながらそう言うジャン。

確かに、彼らには戦ってもらわなきゃ私が死ぬ。

でも、それでも...、

「...揉めている場合じゃない。また巨人が来た。」

今は何よりも、巨人を倒さないと。