39話 ページ41
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《守っていたんじゃなくて____。》
(……なにを、今更。思いを言葉にすることで、懺悔をした気になろうとしたのか。)
赦されることが許されないと、
そう思って封じ込めたのは自分のくせに。
章「……さん、聞いていますか?」
『っ!あ、すみません……。』
章「いえ、お気になさらず。疲れているようですね。
せっかくプロデューサーが二人もいるのだから、上手に役割分担をした方が利口だと思いますが?」
『いえ……今のは私が集中出来ていなかっただけですので。お気遣い、ありがとうございます。』
章「あなたは少し溜め込みすぎるところがあるのでね。教師として、相談相手くらいにはなりますよ。」
『本当に何でもないんです。失礼しました。』
章「……ではこの資料を、Switchの逆先くんにも目を通してもらえるよう、言っておいてください。」
『はい、わかりました。失礼します。』
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『______ふぅ……』
なにを、取り乱してしまっていたのか。
(思い上がるな。甘くて優しい理想なんて捨てろ。)
そう。
あの頃の私が抱いていたような、
“たからもの”だけが詰まった、綺麗な理想郷。
レオがいて、泉がいて、凛月や嵐ちゃんもいて。
零に渉に奏汰、それに宗や夏目。
なずなにみかに紅郎、敬人や千秋も、斑だって。
私の大好きな人たちが、苦しまず悲しまず、ただ笑っていられる世界。
あの頃は、ただ夢だけを見てた。
綺麗で優しい、私の大好きな人たちが幸せにいられる夢。
みんなが幸せになれると、信じて疑わなかった。
ねぇレオ。貴方だって、そうだったでしょ?
大好きな音楽に、大好きな人。
みんなが笑い合える未来だけを見ていた。
優しいレオ。大切で大好きな、私の幼馴染。
音楽が大好きで、周りの人間全部を信じようとした。
きっと、大好きになれると思ったから。
でも結局、騙されて、裏切られて、壊されて。
それなのに、“おれが悪かったんだ”ってふさぎ込んで。
今度こそ貴方が、泉が、みんなが幸せになれる未来を、掴み取ってみせる。
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親愛なる騎士王と折れない剣へ、愛を込めて。
その道があなた達にとって、
どうか、優しいものでありますように。
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春(プロフ) - かすみさん» 読んでいただきありがとうございます!名前を変えるというのは、名字の変更が自由にできるようにするという解釈で大丈夫ですか?なるべく読者様が読みやすいようにしていくつもりなので、誤字脱字その他諸々、何でも言って下さい!コメントありがとうございます。 (2020年6月4日 17時) (レス) id: f38551527f (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - こんにちは!瀬名推しで楽しく読ませてもらってます(^^)お願いなのですが、名前の変更が出来るようにしてもらえると嬉しいです(*_*)今後の更新も楽しみにしてます! (2020年6月4日 14時) (レス) id: 46b3b2d0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春 | 作成日時:2020年5月18日 14時