1回目 ページ2
朝、誰もいない教室に誰よりも早く着く私。
いつも通りに、企画書を纏めてはバラシの繰り返しをする
私はあんずちゃんと同じ時期にここに来た。
仕事が出来るあんずさんと私とじゃ差が大きいのになぜ私が、なんて最初は思っていたが最近になってようやくできることが少し増えてきたな〜なんて感じるようになった。
この山積みの書類は別として…
『はぁ…』
ため息とともに時計を見れば、そろそろクラスメイトがわらわらと集まる時間だろうなぁ とぼーっとした頭で考えて窓を見る
この教室からは、校門へと続く道が見えて周りの木や花たちも風に戦がれているのがわかる
書類をいじる手を止め私はある一点を見つめる
綺麗な赤髪を揺らし登校したてのあんずちゃんに話しかける逆先くん
そう、私は逆先くんに恋をしている。
でも、逆先くんはきっとあんずちゃんが好きなんだと思う。
告白する前から弱気になるなよ とか言われてもしょうがない。だってもう諦めてるもん、初恋なのに叶わないなんて、まるでなにかの小説みたい。
なんて思いながら逆先くんを目で追う
ふいに、逆先くんがあんずちゃんに手を差し出す
その手を、あんずちゃんは軽くスルーして苦笑い
私からすれば羨ましいことも、あんずちゃんからしたら遠慮になるのが少し悔しかった
『かなわないなぁ…』
口から出た、かなわない なんて言葉はどれに当てはまるのだろう。
叶わない。なのか、敵わない。なのか、
まぁ、多分そのふたつとも当てはまるのだろうけど
夏目くんがあんずちゃんの手を引き校舎へ入っていく
本当に、かなわないなぁ…
＊
＊
＊
お昼を告げるチャイムが鳴る
「もぉ〜、月詠ちゃんお昼よ？起きなさい？」
モヤモヤとした脳が授業についていけるはずもなく、終始私は寝ていたようで鳴上嵐ことナルちゃんが起こしてくれる
『ごめん、寝てた』
「そうねぇ〜ぐっすりだったわよ」
なんて言って微笑むナルちゃんにつられて笑う私
なんだか、安心した
『あ、会長に渡しに行かなきゃ…』
机の上にある書類を見つめ、天祥院英智こと会長に渡しにいかなきゃいけないことに気づく
「あら、それじゃ早く行ってきた方がいいわよお昼終わっちゃう。」
「戻ってきたら一緒に食べましょう」なんて言いながらお弁当を出すナルちゃん
『ありがとう』とお礼を言って書類を両手に抱え、生徒会室へと足を進める
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Dell(プロフ) - 碧生さん» コメントありがとうございます！生きる糧と気力になります(照)のろのろ更新ですがよろしくおねがいしやす！！！ (2021年2月24日 20時) (
レス) id: 84f4d254db (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - 夏目くん…好き(唐突過ぎる)めっっっちゃお話好きです！更新待ってます！ (2021年2月23日 22時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
Dell(プロフ) - ますかるぽーねさん» コメントありがとうございます！今後の今期と生きる糧になります(照)わかります、僕も告白されたい人生でした…。亀更新ですがこれからもよろしくお願い致します！ (2021年2月15日 21時) (レス) id: 84f4d254db (このIDを非表示/違反報告)
ますかるぽーね - あんずちゃん..........ｳﾗﾔﾏｽｨ!!!!!! わいも夏目くん(推し)に告白されてぇぇ!!!!!!((( 更新頑張ってください！ ﾆﾔﾆﾔしながら待ってます！ (2021年2月11日 21時) (レス) id: 03d8bca1c9 (このIDを非表示/違反報告)
Dell(プロフ) - �礪�さん» コメントありがとうございます！ドキドキしていただけて書いている僕もとても嬉しいです！のろま更新ですがこれからも何卒よろしくお願い致します (2021年2月11日 16時) (レス) id: 84f4d254db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Dell | 作成日時：2020年10月22日 13時
