33話 ページ34
五条side
突如、糸が切れたように泣き出したAは若干の嗚咽を繰り返しながら長いこと泣いている。僕はそんな彼女に言葉をかけられずただ頭を撫でていることしか出来なかった。
『……スー……』
五条「ん?A?」
気づいたら彼女は小さな寝息を立てて眠っていた。彼女の華奢な肩を引き寄せ、頭を自分の肩に寄りかかるようにした。
彼女は誰もが羨む容姿である。綺麗な蒼色の髪に、透き通った白い肌。加えて誘惑されているかのような香水の匂い。言ってしまえば生殺しなのだ。
彼女に恋愛感情を持っているかと聞かれたら答えを出すことはできないかもしれない。言葉通り曖昧なのである。
分からない。この一言に尽きる。
とりあえず起きるまで彼女はこのままにしておこうと思い、伊地知に任務遅れることを報告しようとスマホに手をかけた時、
家入「寝込み襲う気か?」
五条「僕がそんなことすると思う?」
家入「まあ条件は揃ってるだろうな」
条件って何だよ、流石に僕も限度は理解してるさ。
家入「泣いた、のか」
五条「うん。少なくともこいつが泣いたのを見たのは僕は初めてだよ」
家入「そうか、やっと泣いたか」
五条「ああ、やっとね」
何故か僕らの中では暗黙の了解のようなものが出来ていて、傑が離反した時も、傑を殺した時も僕らは泣かなかった。いや、泣けなかった。
だけど、こいつだけは泣かなきゃいけないと思った。じゃないとこいつが壊れてしまうと。
五条「ちょっとは進んだって思っていいんだよな」
家入「ちょっと所じゃない。大きな前進だ」
五条「そう、だといいな」
家入「珍しくネガティブだな、気持ち悪いぞ」
五条「こいつのことになると調子狂うんだよッ」
家入「それはご苦労なこった。それじゃあ私は出張に行ってくる。間違っても襲うなよ?」
五条「襲わねーよ」
余計な言葉ばっかり残して硝子は出張へと向かっていった。つか、こいついつ起きるんだよ!硝子にはああ言ったけど、流石にこれ以上は我慢がキツイ。
…硝子、やっぱり戻ってきてッ!ブレーキかけてッ!!
真希「おい、お前ついにやったのか」
パンダ「やるよやるよとは聞いていたがついにやったのか」
狗巻「ツナマヨ」
そんな所にやってきたのは2年ズだった。
五条「いい所に!!!」
真希「いい所なのはお前にとってだけだ」
パンダ「確実に犯罪現場だよな」
狗巻「しゃけ」
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ひながき(プロフ) - しおりさん» 𝑶𝑴𝑮(゜д゜)、教えていただいてありがとうございます!! (2022年2月7日 1時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 悠仁の漢字間違ってます! (2022年2月6日 23時) (レス) @page23 id: 2479e15f01 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - プスメラウィッチさん» 五条オチです!!今後もお楽しみください!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 15さん» ありがとうございます!!ゆっくりですが、しっかり更新していきます!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ひながきさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています(*^^*)楽しみにしています。 (2022年2月5日 21時) (レス) @page25 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひながき | 作成日時:2022年1月9日 22時