いい加減にしろ！！３

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『いやいやいや。そんな厳つい見た目しといて何その可愛い嫉妬は。もしかしてテディベアですか？』

中村｢それはほんとにちげーよ｣



うん。私もよく分かんないけど。



『…………』

中村｢つか、嫉妬でもねえし｣

『ふーん。へぇ〜？』

中村｢……｣



『てかてか、ゼロの執行人の時の降谷さんの運転やばかったですよね。色んな意味で』



多分拗ねてる中村先輩に気付かないふりをしてまたさっきの話を続ける。



『運転の時の顔？っていうんですかね。もうやばいんですよ。イケメンですしね』



先輩の方をちらちらと見ながら話していると先輩は眉毛をピクっとさせて少し反応してるみたいでその様子を見ながら話し続けてるのが楽しくなった。



『それでそれで〜』

中村｢お前さあ｣


しびれを切らしたのか、先輩は特有の低い声で私の話を遮った。


『うん？』

中村｢先輩をおちょくるな｣

『へへ』

中村｢へへ、じゃねえよ｣

『まあ……』

中村｢？？？｣

『先輩の運転姿も降谷さんに負けないくらいかっこいいですけどね』

中村｢………はあ〜…｣



先輩は片手を額に置き、大きくため息をついた。



『は？褒めたんですけど』

中村｢自分の顔の良さ理解しろよ、ガキが｣

『褒めるのか貶すのかどっちかにしてください』

中村｢褒めてねえよ｣

『顔の良さとかなんとか言ってたじゃん』

中村｢いや、いいや。求めた俺が悪かったわ｣

『やっぱり求めてたんですね』

中村｢運転中だ。話しかけんな｣

『理不尽すぎでしょ』






今日気づいたけど、いつも強気な中村先輩は単体だと割と可愛い。多分、福山潤って存在が彼を悪くしてるんだと思う。










『運転お疲れ様でーす』

中村｢はいはい｣

『また連れてってくださいね』

中村｢気が向いたらな｣

『またまたぁ〜』

中村｢……ｲﾗｯ｣

『私はいつでもおっけーなんで』

中村｢嘘つけよ。忙しすぎて予定合わなかったの誰だよ｣

『それは先輩も一緒でしょ？』

中村｢はいはい｣

『ほんとにありがとうございました！まじでめっちゃ楽しかっです！』

中村｢それはよかったよ｣

『また行きましょ！！』

中村｢はいよ｣










正直言って、先輩の運転姿とか初めて見たからえ？かっこよ？ってなってた。


こんなの言ったら調子乗るから絶対言わないけどいつも馬鹿にしてくるむかつく先輩だから余裕のある大人の姿を見せられたら誰でも困る(？)


ちょっときゅんとしたのは秘密。

嘘なんて五百年早い→←運転姿に見惚れてる

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