初対面じゃない ページ4
〜貴方・side〜
ニカちゃん、初対面ってすごく言ってくる。
この前の図書館が初対面じゃないのに。
あの日のこと覚えてないんだ…。
入学してすぐの頃、大学から帰る夕方の満員電車の中で私はずっと違和感を感じてた。
横のおっさん、近すぎないか?満員だから仕方ないけど、不自然なくらい。
はじめは、たまたま手がおしりに当たってるだけかと思った。気づいた時すぐに避けたけど、追いかけてくるみたいに何度も触ってくる。
でも、満員だからなのかとも思えるくらいの触り方。どうしよう…気持ち悪い…。でも、私の勘違いだったら恥ずかしいし申し訳ない…。
ふとおっさんを見上げると、バチっと目があってしまった。
その瞬間、おっさんはニヤって笑う。
抵抗しない私が合意したとでも思ったの?
「やめ…」
ニ「何してんの、あんた」
その場が完全に凍りつく。私も、おっさんも声のした方へ目線で辿る。
そこには、可愛いアヒル口の男の子。
ニ「女の子のケツ撫で回して楽しいの?」
可愛いらしい口からはあまり連想できない、ハスキーな声。鋭い目付きでおっさんを睨む。
『いっ…言いがかりつけないでくれるかなっ』
おっさんは丁度到着した駅で、逃げるように降りてしまった。
ニ「あー。。。捕まえれなかった…」
悔しそうにアヒル口を尖らせて、ふてくされてる。茫然としてる私を、また鋭い目付きで見た
ニ「何でやめてって言わなかったの?自分の事は自分で守らないと!
いつもこんな風に誰か来てくれるわけじゃないよ!
俺だって、結構ビビってんだから…」
「…ごめん…なさい」
痴漢されて、助けてくれた子に怒られて、入学してすぐという環境の変化で疲れてたのもあったのか、私は思わず泣いてしまった。
満員電車で繰り広げられた珍事態に、いつの間にかみんなの視線が私たち二人に集中してしまってた。
ニ「次の駅で降りよ」
視線が痛くて、耐えれなくなったんだろう。それは私も同じ。
私も、ぶんぶんと頭を縦に振った。
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kanon(プロフ) - 大好きなニカちゃんのスピンオフみれて嬉しいです!本編もまだ途中ですがみっくんにものめり込んでます♪でもやっぱりニカちゃん好きなので嬉しいです!ありがとうございました! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 21ebf13f97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2015年10月20日 21時