アヒルの涙 (ページ21)

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better sweet ページ21

～貴方・side～

家に入った時から、ニカちゃんの様子が可笑しいのは気づいてた。
そわそわして落ち着かないし、そうと思えばじっと考え事してたり。

ご飯の支度も終わったし、ニカちゃんを振り返るとソファーに座って待っててじっと固まってた。

「ニカちゃん、どーかしたの？」

横に座って顔を覗き込むと、真剣で、少し赤くて、戸惑いも隠せてなくて、とにかく初めて見せる表情してた。

「…えっと…」

ニ「…ごめん。いきなりそんなつもりじゃなかったんだけど…俺、ヤバイかも。

今日は、遊びに来ただけなのに…」

そう言いながら、優しく私を抱き寄せてきた。

ニ「初めて好きな子の部屋来る人の前で、そんな可愛い格好してたらダメでしょ」

「…うん…」

ニ「勿体無いけど、スウェットとかに変えてきて…？」

違うよ、ニカちゃん。私はニカちゃんのものになりたいんだもん。

ニカちゃんの胸の中で、小さく首を横に振った。
驚いて、でも困ったみたいにニカちゃんが体を離してきた。

その唇は無意識なの？
困惑したり、スネたり…動揺すると、ツンっと出るニカちゃんのアヒル口。

愛しくて、可愛らしくて、指でキュっとつまんじゃえ。

ニカちゃんが目を見開く。

ニ「ふぁんふぉふほり…(何のつもり)」

「…わざとだよ？」

ニ「ふぇ？」

「だから、着替えない！」

今度は私からニカの胸に顔を顔を埋めた。

ニ「どーゆう意味か分かって言ってんの？」

「…多分…」

ニ「こーゆう事だよ？」

ゆっくりソファーに二人で倒れて、優しくキス。
そのままどんどんキスが激しくなって、ニカちゃんの手が服の上から私の体を撫でる。

ニ「あっち、行こっか」

目線の先にあるベッド。

返事をする前に、抱き上げられた。