アンジュ・エ・デモン 2nd

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桐山さんと同じ部署の百合は披露宴から出席してる。

私は同じく二次会から参加の神ちゃんと会場近くの駅で待ち合わせをして一緒に会場へ向かった。






「Aやないみたい。ていうか、会社以外で会うたこと殆ど無いよな」



「そうだね。一応、こういう日くらいおめかしするよ！
神ちゃんも蝶ネクタイ可愛い。七五三みたい」



「えっ。ほんまに？ヤバい？」



「ふふふ、どーかなぁ」







ハレの日の神ちゃんは個性的でオシャレ。
からかうみたいに言ったけど、蝶ネクタイは凄くよく似合ってる。







「えー…ネクタイ途中で買おうかなぁ」



「えっ。うそうそ、似合ってる！むしろネクタイより絶対似合ってる！」



「……それはそれで、ちょっと微妙やな。大人の男のとしては」








神ちゃんは数少ない、男の子で仲良しの同期。

世話好きで優しいから正直あまり男を全面に感じない部分もあって。






だから、こんなに心開いで付き合えるのかも。








「神ちゃんたち、どの辺で余興するの？始めの方？」



「俺らは後半やで。めっちゃ緊張するわー」



「結局重岡くんも何弾くのか教えてくれなかったしさぁ。凄く楽しみ」








そしてあと少しで会場に到着、というところで神ちゃんの足がぴたりと止まった。








「どうしたの？」



「…あのさ、A…





ちゃんと見たってな、余興。トイレとかでおらんくらんで、最後まで」



「うん…？もちろん、2人の晴れ舞台だもんね！今日の一番の楽しみはそれだし」



「それも、そうなんやけどさ…






…まぁ、ええわ。とにかく、お酒は控えめに！トイレは済ませておく事！以上！」









もちろん、当然ちゃんと見るつもりだよ。



だけど何で改めて、そんなに念をおしてくるんだろう。








不思議に思いながら会場に入った。

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