天才鬼殺少女は笑えない【KZ】【KZ×鬼滅】

#思い出せない何か ページ14

初炭治郎目線

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目の前の少女から嫌…"彩"からはいつも悲しい匂いがする。何かに苦しんでいる匂いが。




"彩"は俺達と会った時から表情が硬かった。だがそれを云ったら何となく彩の地雷に触れてしまうのでは無いかそう直感でおもった。




『そうですよね。甲は確かに一番階級は高いです。ても私には"仲間"がいませんから…。』




ほらまたそんなに悲しそうな匂いをさせる。彩は完璧だ。だが感情がない。




そんな感じがする。




でも彩からは"優しい"匂いもする。




きっとまだ捨てきれてないんだ。本当の自分を。




俺は顔を歪ませる。




やっぱり彩君と俺は"会ったこと"があるだろう？




俺は初めて彩を見た時全身が震えた。




嫌匂いに気づいた時から何かがそう"何かが"が俺に伝わってきた。




初撃と言ったら良いのか。




初めは彩の可愛さに驚いたと思っていた。




だが違った。




顔を見た時あの純粋の"紅の瞳"を見た時何かが俺に引っかかった。




"この子と一度会ったことがある"って。





雪のように白い肌も、長すぎる程長い睫毛も大きな綺麗な瞳も、ショコラブラウンに赤毛がかかったその髪の毛も。




全部"覚えていた"。




その"優しい匂い"も。



昔笑いあった。



そんな気がした。



忘れている何か。




「なんなんだ…？」




なんでこんなに君を見ていると苦しい？



なんでこんなに君を見ると泣きたくなる？



長男だから我慢できるが次男だったら泣いていた。



なんでこんなに君を見ると嬉しく思う？



まるで1度会っているような。



なんでそんなに悲しそうなんだ？



『一度も君と会ったことはないよ"炭治郎"』




その声さえ聞いた事がある。全く同じトーンで。



嘘だ。じゃあ何故そんなに悲しそうな辛そうな匂いをされる。



なんで俺の名前を知っているんだ。



俺は思い出せない何かがある。



まるで大切な何か。



とっても大切だった人を忘れている。



嫌"忘れさせられている"ような気がした。

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