天才鬼殺少女は笑えない【KZ】【KZ×鬼滅】

#伊之助っ！？ ページ12

彩目線です。

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「彩？」



へっ…？



私の声に反応したのはまさかの猪頭の子だった。ずっと黙ってるからどうしたんだろうって思ってはいたんだけどね。



『どうして私の名前を…？』



すると猪頭の子はあきらかに分かりやすく興奮した。



「彩っ！お前彩かっ！？俺の事忘れたのか？伊之助様だ！山の王の」



山のお…。あぁ！！！



『伊之助っ！？』



「はぁ！？」


タンポポ君が叫んだが私は関係なし。昔の友である伊之助との再会に久しぶりに胸が踊るような気がした。



私達がだぁの話し込んでいると急に黙り込んだ炭治郎が切り出すように言う。



「伊之助はこの人に会ったことがあるのか？」



伊之助は頷く



「おう。ちいせぇ頃彩が3歳の頃山の中であったことがある。4歳まで遊んでいた」




そうそう。私がまだ幸せだった頃会ったよね。




すると炭治郎はまた考え出して空を見つめていた。



どうしたのかと聞こうと思ったが私の声に被せるようにタンポポ君が叫ぶ。



「ねぇさっきからなんなの！？この子のあまりの可愛さに言葉を失ってたけどさ！？さっきから聞いたらなんなの2人ともこの子と知り合いな訳！？こんな天使のような子と！？ズルくない！？ねぇ呪うよ！？」



「そんな事知るかよ」



それは…分かるかも



「本当にんなのぉ！？なんでそんなに伊之助素っ気ないの！？酷くない！？こんな可愛い子と知り合いでさ！！猪のくせに！！炭治郎もさっきからなに黙ってるの！？さりげなくこの子に触るしさ！？」



「あぁん？」



うるさいよ。私は心の中でそう呟く。



するとタンポポ君ごグンッとこちらを見た。



なんなの…？



「ねぇ君なんでそんなに可愛いのぉ！？」



…。



『誰の事ですか？』



「君だよ！？」



…。




『ご存知ありません()』



『そんな事より貴方達は誰ですか？』



つい話が逸れて10分が過ぎた頃に私は話を元に戻す。



なんかこの子達といたら…私があの頃の私に戻る気がする。"戻ったらダメ"なのに。皆の"命"が掛かっているもの。



私は出来るだけ冷めた声で云った。心は何故がボロボロでスギンッて痛む。

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