思い出6 ページ7
あんず「貴女は九尾の狐を宿している…そうでしょ?」
イズナ(コクッ[あんず先輩は白い狼ですよね?]
あんず「うん…まぁ、ただの狼じゃないけどね」
イズナ[妖怪ではないんですよね?]
あんず「よく分かったね」
イズナ[久遠…私に宿っている九尾が妖怪ではない懐かしい気配がすると…]
あんず「そっか(ニコッ
私のほうも、白夜が…あ、白い狼の名前ね?
懐かしい妖怪の気配がするって言っててね。
ちなみに、私が宿しているのは真神っていう狼が神格化した存在」
イズナ「!」[そんな大きな存在と?]
あんず「ちなみに、貴女と同じ不老不死だよ」
イズナ「!?」
どうして、不老不死のことを…
あんず「どうして不老不死であることを知ってるのかって顔だね。
私達は人でなき者…
それも、現代では存在がありえない者達との契約は
不老不死が代償なの」
イズナ[なるほど…]
あんず「それと、貴女と関係のある人も私達の同士なの」
イズナ「?」(私と関係のある人?)
あんず「名前は八神シグレ…イズナちゃんのお兄さんだよ」
イズナ「!」[私に兄が!?]
あんず「覚えてないのも仕方ないだろうって言ってた。
だって、赤ちゃんの頃に捨てられたって言ってたから…
その当時、シグレさんは7歳で子供だったけど、
事の重大さは理解したらしいの。
自分の家族が…たった一人の妹が捨てられたことが
どれだけの重大性を持っているかということに…」
イズナ「………」[シグレさんは、私のことをずっと…?]
あんず「探してたし、イズナちゃんの身を案じてた。
とってもいいお兄さんだよ(微笑」
イズナ「………」
あんず「貴女達の両親は交通事故で死んじゃったけど、
死ぬ日もイズナちゃんの居場所を教えなかったらしいの。
お願い…シグレさんに会ってあげて?
ずっと探してたの…
イズナちゃんにとって不安なのは分かる。
でも、信じてあげてほしいの」
イズナ「………」
この人は真っ直ぐだ
シグレさんの為に、私が独りじゃないことを教えるために
家族と会わせようとしてくれる
この人は…きっと知ってるんだ。
独りで生きる不安がどれだけ怖いか…
あんず先輩の思いに…
シグレさんという兄の思いに応えずに、後輩や家族を名乗れないよね
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作者名:ホマレ | 作成日時:2018年9月5日 2時