6華目 ページ7
お「………………ろ」
……可愛かったなああの頃のみんな
お「……桜…………ろって」
お「桜起きろって！！！」
「いたっ！！！」
唐突に頭に痛みが走って飛び起きる
お「ったく、仮にも組の姫が何やってんの？こんな縁側で」
「おそ松……あんた………力強いんだから加減してよ！！！」
お「あーもーうっるさいなあー」
おそ松が両耳に指を刺して私の声を遮断する
「…昔はあんなに可愛らしかったのに…私の後を付いてきては桜遊ぼーって！！」
お「いつの話してるんだよ…」
「夢を見ていたの、あなた達と初めて会った日の夢」
お「……あああの日ね、もう10年経つんだな」
そうか…もうそんなに経つのか…
お「俺から言わせればお前こそ変わったよ」
「私？」
お「ん、昔はもっとおしとやかなお姫さんかと思ってたけど」
「何よ、今も充分おしとやかでしょ」
お「おしとやかな姫さんは塀に登って脱走しようとなんてしません」
おそ松の言葉にぐっと詰まる
「お父様に言うの？」
お「…言わないって、いちいち言ってたからキリがない」
「良かった〜」
お「…そんな可愛い顔で言われたら言えないって」
「何か言った？」
お「言ってませーん」
変顔をしながら舌を出すおそ松、本当に可愛くない
お「まあでも…感謝してるよ」
「何、急に」
お「あの時お前に助けられてなかったら俺達全員今生きてるかもわからなかった、本当に感謝してる」
ふっと笑って私の頭を撫でるおそ松に少しドキッとする
「ちょ、ちょっと同い年なんだから子供扱いしないでよ！」
お「子供扱い？してないけど」
「嘘つかないで！最近やたらと頭撫でたりほっぺた触ったりしてくるじゃない」
お「あー…それは」
「ほら見なさい、やめてよね」
ツンと言い放てば、またおそ松が私の頬を優しく撫でる
「ほら！！こういうのが……」
キッと睨みつけるようにおそ松を見れば、予想とは異なる表情をしていた
胸が苦しくなるような、切ない表情
お「桜は俺に触られるの、嫌？」
「え？別に触られること自体は嫌ではないけど」
お「…なんだ、なら安心してよ、別に俺本当に桜を子供扱いしてるわけではないから」
「あ、そうなの」
お「…女の子扱い…なんだけどなぁ」
とおそ松が呟いた言葉は私の耳には届かなかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 580人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kon(プロフ) - やばいこの話めちゃくちゃ好きなんだが…更新まってます！！体には気をつけてください (2021年8月1日 0時) (
レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
みのむし - いつまでも更新まってまああああああす！ (2019年10月1日 12時) (レス) id: 06e7f83b31 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 初めまして！更新待ってます！お体に気をつけて下さいね(●´ω`●) (2018年12月3日 0時) (レス) id: addea659d8 (このIDを非表示/違反報告)
盆栽(・∀・) - 更新待ってます頑張ってください！後頑張りすぎて体調壊さないでくださいね！ (2017年4月5日 17時) (レス) id: 8229e9a1bf (このIDを非表示/違反報告)
つー(プロフ) - いつも更新待ってます｡これからも頑張ってください。 (2017年1月6日 13時) (レス) id: b0f4d5d524 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽるて
| 作成日時：2016年2月18日 14時
