銀ノ魂篇/神楽婆 ページ9
「神楽ちゃんん!! 幼女になったり老女になったり一体どうなってんの!?」
「ちょいと力を使いしゅぎちゃって。みちゅ子さん、あたしゃ少し横にならしてもらうよ」
「みちゅ子さんって誰よ、この2年で一体何があったんだよ神楽婆!!」
騒ぐ新八、どこからか出した布団に寝る神楽(老女)。
一気に場がカオスの様相を帯びてきた。
「しゃて、話しゃなきゃいけない事が山程あって、一体どれから話しょうか。あれは確か……30年くらい前の話だったかの」
「アンタそんなに生きてないよ神楽婆!」
「あの頃あたしゃピチピチギャルで、地球でモテしゅぎての。いい加減うっとうしくなって星を飛び出した」
「記憶捏造しないで神楽婆!」
「それから確か、石コロになってしまった愛犬ロジャースを元に戻すための旅が始まったんじゃ」
「愛犬の名前だけは忘れないで神楽婆!」
「だがボロネーゼを元に戻す手段はなかなか見つからず」
「愛犬の名前一定にしようか神楽婆!」
「星々を転々とするうち、私の肉体も悲鳴をあげ始めた。星を移る度に激変する環境に身体がついていけなくなったのじゃ」
新八のツッコミを聞いていないのか聞こえていないのか、神楽婆はマイペースに話し続ける。
「そんな時じゃ、アレが私の前に現れたのは」
『ZZZZZZ』
「え? 何コレ? 何者? 何しゃべってんの」
『ZZZZ、ZZZZ』
「あっ、神楽ちゃんもしゃべれんの? 何語コレ?」
「Z〜、Z〜」
「…………」
神楽婆は寝てました。鼻提灯出して気持ち良さそうに寝てます。
「やいババア、その鼻から出てんの何? 割っていい? それ。割ったら話進む? 終わる?」
「Z〜で、あたしゃこんな身体になったわけじゃ」
「肝心なとこ丸ごとZ〜!!」
「過酷な旅の中であらゆる環境に対応するため、あたしゃ自分の肉体を自在に変化させる術を覚えたのじゃ」
「いやまずこの場に全く対応できてねェし!!」
これ本当に2年経った? 本当に新八18歳で神楽16歳? 進歩無さ過ぎじゃない? コレ。
「だがそんな努力も無駄に終わってしまったよ。地球を捨ておき2年にも渡り宇宙をさまよいながら、あたしゃ結局……なんにも変えられなかったんだから」
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なのは(プロフ) - 更新しないですか?楽しみです!(>_<) (4月23日 0時) (レス) id: d007c1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
いな - 面白かったです!最初から一気に読みました!これからの展開が楽しみです!! (2023年2月4日 10時) (レス) id: 200a1f85db (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続きが気になって目が乾燥帯になってます、続きとかは、もう出ないんですか? (2022年8月9日 10時) (レス) id: c4efed8c6d (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続きはもう出ないんですか?気になって夜しか寝れません (2022年8月8日 22時) (レス) id: 79fd85110e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - わかさん» ありがとうございます、候補に加えさせていただきます (2021年8月31日 20時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2021年2月13日 0時