瑠璃色の桜篇/無理だと言っても ページ37
「む、無理よ、そんなの」
「やってみねーと分かんねェだろ」
お前の父ちゃんに俺が直接言ってやる! なんて言ってズンズン歩く銀時を追いかけながら、私はそれを必死で止めようとする。
だって、無理に決まってる。
あの父上が、銀時の言う事を聞くワケが無いんだ。
それどころか、怒って何をするか分からない。
だからやめさせようとしているのに、銀時は私の言葉に聞く耳を持たず真っ直ぐ家に向かって歩いていた。
「ここだよな」
少しして私の家に辿り着くと、銀時はそう言って立ち止まる。
しげしげと見つめて、「デケー家」と溢した。
「よし、四葉、入るか」
「本気で言ってるの!?」
私を振り返っていつもの死んだ魚みたいな目で言ってくる彼に、私は思わず叫ぶ。
すると、何言ってんだ、という顔をされた。
「当たり前だろ、ここまで来て何言ってんだ」
「アンタが何言ってんのよ。無理に決まってるでしょ、父上が話を聞いてくれるワケ無いじゃない」
「何でやる前から無理って諦めてんだよ。そしたら全部無理になるに決まってんだろ」
至極当たり前の事を述べるような口調で、そう言われた。
でも、とまた反論しようとすると、突然後ろから声が聞こえた。
「……四葉、こんな所で何をやっている」
銀時と2人、動きを止める。
恐る恐る振り返ると、そこに居たのは父上だった。
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ゆず(プロフ) - ももさん» はい、頑張ります! (2020年4月17日 14時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ゆずさん» 全然、大丈夫です!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 3ad4efd6ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ももさん» 教えてくださって本当にありがとうございます! 直しました。ちょっと台無しですね・・・、本当にありがとうございます。 (2020年4月17日 10時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 突然失礼します。ページ39の四葉が過去を振り返り終わった2文目、恐らく「銀時に惚れた」と書きたかったのでしょうが、「銀魂に惚れた」になってますよ。 (2020年4月17日 0時) (レス) id: 3ad4efd6ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます! 思っていた以上に四葉が皆さんに好かれていて本当に嬉しいです。期待に応えられるよう頑張ります! (2020年4月15日 19時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2020年3月21日 18時