逆恨み ページ13
「神山、いいか。今見た事は全て忘れるんだ」
血に塗れた床に壁、あちらこちらに血を流して倒れる男達。
立っているのは2人だけ。
「六角屋は、俺達が気づいた時にはここで既に死んでいたんだ」
亜麻色の髪の青年は、眼鏡をかける部下にそう言った。
「乱戦に巻き込まれ、浪士どもの凶刃にかかってな」
自分達を見つめる視線に、気付かないまま。
☆☆☆☆☆
「証拠隠滅、事後処理に追われ、生き残りをとり逃がすなんて。ホントにマヌケな坊やだこと」
夜。とある廃屋で。
「創界党は滅んじゃいない。
男共の先頭に立つ金髪の男は、柱にロープで縛られた沖田に嗤う。
「完全に巻きこまれたアル。どーしてくれるネ、オイ」
「ザマーミロ。いい気味だクソ女」
「……ウソつき。だましたわね」
金髪の男に唯一反応したのは霧江だった。
味方の筈の彼女も何故か、沖田や神楽と共に捕らえられている。
「一緒に仇討ちしてくれるって言ったのに! 一緒にこの男を倒してくれるって約束したのに、私を利用したんですか!!」
「あらん、人ぎきの悪い事言わないで。先に約束を違ったはアナタの方じゃない」
霧江の叫びに、罪悪感を少しも感じさせないオカマ口調で応える。
「あなたは、坊やに近づきおびき出すエサになるだけで良かったの。それを勝手に動いて。勝手なマネは許さない。こうして坊やを殺す道具として使ってやっだけでもありがたく思いなさい。立派な仇討ちじゃないの」
霧江が居たから、沖田はこの男達を倒す事が出来ずに捕まった。
確かに、見事に道具として使われたワケだ。
「つくづく親に似てバカな娘ね。他人に利用され死んでゆく、それがあなた達親子の
「利用って……あなた達、父上のこと何か知ってるの!?」
霧江の問いに、待ってましたとばかりに金髪の男は嗤った。
「哀れな子ね。教えてあげようか。あなたがやろうとしていた事は、逆恨み以外の何ものでもない事を」
言いたくてたまらなかったとでも言うように。
「あなたのお父上は、娘に仇討ちなんてしてもらう資格なんてない事を」
沖田が必死で隠そうとしていた、真実を。
「あなたのお父上はね。六角宗春は、」
82人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず(プロフ) - リヒトさん» すごく嬉しいです、ありがとうございます! 折角春休みなので、更新ドンドンしていこうと思います! (2020年3月16日 15時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
リヒト(プロフ) - もう好きすぎて1日で全部読んで何回も繰り返して読んでます!!笑これからも更新頑張ってください!!めっちゃ応援してます!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: c6295103af (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» またコメントくださってありがとうございます! 受験なんかに負けず頑張ります! (2020年2月26日 15時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
% - 続編おめでとうございます!ゆずさんの紡ぐ物語は読んでいて心地良いです!カッコいいと可愛いを兼ね備える美女は正義ですね(謎理論) 更新頑張ってください!応援してます! (2020年2月26日 8時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - somariさん» ありがとうございます! 更新頑張ります! (2020年2月25日 16時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2020年2月21日 17時