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所変わって探偵社
事情聴取を受け終わり異能力の発現を知った敦は、太宰に取っておきの職場があるから斡旋してあげよう、と言われていた
嬉々として頷いた矢先に、爆弾魔による襲撃に巻き込まれた
爆弾魔は探偵社に恨みを持つ者であり、探偵社のバイトの女学生を人質にとって立てこもっているようだ
爆弾の威力は探偵社のフロアごと爆破できるほど、けれど何かが覆い被されば事なきを得ることができるとの、太宰の見解である
しかし周囲には何もそのようなものは無いし、何か下手なことをすれば犯人がスイッチを押しかねない
そんな状況にまんまと首を突っ込まざるを得なくなってしまった敦が居た
頼みの綱である彼女はいないし、執事は事情聴取で事務職の女に連れていかれたばかりである
頼れる身内は一人もいない
そしてとうとう、時限爆弾の時刻がゼロになる数秒前
敦は自分から、その爆弾に覆い被さった
「………あれ、僕はなんでこんなことを」
「馬鹿!!!」
「小僧!!!」
………あぁ、そうか。
Aさんは、いや神様は、この時の為に僕を生かしたんだ
………でも、死んじゃったら、Aさん悲しむだろうな
そして、敦は最期の時を迎えたのだった
が、
「…………あれ?」
爆発、しないのである
「はぁ…………馬鹿だとは思っていたが、これ程とは」
「彼には自〇マニアの才能があるよ。そうは思わないかい?谷崎くん?」
「ごめんねぇ〜、大丈夫だった?」
「…………えぇ?」
「あ〜ん!!!お兄さまぁ♡♡」
呆れた顔の国木田と、ケラケラ笑う太宰、谷崎くんと呼ばれた爆弾魔の男はこちらを心配そうに見つめ、その谷崎に飛び込んでいくバイトの女
………これはつまるところ、全員グルである
「小僧、恨むなら太宰を恨め。さもなくば、仕事は選任を間違えた己を恨め」
「………ってことはこれって」
「言っただろう?ちょっとした試験があるって」
「つまり、入社試験?」
「その通りだ」
敦の問いに是を示したのは、新たなる第三者の声
「試験の方は滞りなく終了しました、社長」
「うむ」
社長、と呼ばれた男は、6人の事務職の合間を通り、探偵社のオフィスへと入ってくる
品の良い緑色の着物を着て、下駄と羽織を慣れたように使いこなすその人こそ、武装探偵社の社長。福沢諭吉である
『やぁ、敦くん。入社試験に通ったようだね』
「
『言ってしまったら試験にならないからね』
「Aさん!ベディヴィエールさん!」
そして、敬愛する身内2人である
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ニコニコマーク! - ふぅ…敦くん?ちょーっとそこの位置代わってもらえないかな?代わらなくてもいいから取り敢えず敦くん達が座っている席の近くの壁になりたい…今すぐ二次元に行きたい… (2022年12月6日 6時) (レス) @page43 id: 23150a6704 (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコマーク! - すみません…今思ったんですけど、坂口安吾の異能力が『堕落論』だった気が… (2022年12月5日 17時) (レス) @page4 id: 23150a6704 (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - 攻め…?攻め⁉︎攻めと言いましたか作者様。マジでございますか?スゥーーーーーー、フゥーーーーーーーーーー、控えめに言って神ですか。神でしたね!そうでした!無理のない程度に頑張って下さいね! (2022年11月17日 16時) (レス) @page48 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ - こんにちわ 好きです。 かっこよすぎません?????強い女性好きです。神に出会ってしまいました!!! 更新待っています が無理はしないように頑張ってください!!!!! 楽しみです! (2022年11月16日 18時) (レス) @page47 id: 7f6eba9c4e (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - スゥーーーーーーーー…好きです。なんですか、神ですか。神でしたね‼︎無理無理夢主様カッコいい…そして遂にポートマフィアに接触しそ〜!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!更新待ってます!頑張って下さい! (2022年11月16日 16時) (レス) @page47 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
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