73_心当たりは ページ39
A『…目的は私ですね』
ゼン「正解だ。なんだろ？オビ」
主が"後はお前が説明しろ"とでも言うように俺に話を振ってくる。
オビ「しっかりとした確証はないですけどね。片方の男とやりあった時に目的を聞いたら"黒髪の女"を知っているか、と聞かれたんですよ。俺の知る中でこの城で黒髪なのはA嬢しか思いつかなかったのでそうかと」
ミツヒデ「何でAが…？」
不思議そうな顔をして旦那は呟く。昨晩の主と同じだ。側近が狙われる事に驚いているのだろう。しかしいくら側近になったとは言え、A嬢はつい最近まで裏の人間だった。狙われてもおかしくない気がする。ずっと城暮らしの主達には理解しかねる事かもしれないが…。
ゼン「そう、問題はそこなんだ。だから朝早くだがAを呼ばせてもらった。A、何か心当たりはないか？どんなことでもいいんだが」
主がA嬢を真っ直ぐに見て問いかける。するとA嬢も真っ直ぐに主を見返して答える。
A『…私は裏の人間です。心当たりなんて数え切れないほどあって覚えていません』
最後の方、一瞬だが悲しそうな顔ををしたような気がした。俺の気のせいかもしれないが。
ゼン「…そうか、すまなかったな。ではもし何か思い付くことがあれば直ぐに伝えてくれ」
主ははっきりとわかる悲しそうな顔で言った。
(A嬢も主くらいわかりやすかったらいいのにね)
俺は主を見ながらそう思う。それからA嬢を見ると若干下を向きながら『…わかった』と答えた。…A嬢、何か考えてないか？
オビ「A嬢今…「取り敢えず今の所は解散だ。何か新しい情報が入れば直ぐに伝えるように。また、怪しい奴を見つけた時も1人で行動せずに必ず2人以上で行動に移すこと。いいな」
キキ/ミツヒデ「わかった/了解」
そう言ってキキ嬢と旦那は一度部屋を退出した。俺の言葉は主に途中から掻き消されてしまった。
ゼン「オビ、何か言おうとしたか？」
一応気づいていたようだった主が問いかけてくる。
オビ「あー、いや、大丈夫です。主じゃないんで」
そうか？と言いながら主も部屋を退出する。朝食に向かうのだろう。
ゼン「お前達も早く来いよ」
言い残して主は部屋の外へ消えた。
オビ/A「……」
部屋の中には俺とA嬢が残っている。するとA嬢も部屋から出ようと歩き出す。俺は咄嗟に手を掴む。
オビ「A嬢！」
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オビ大好き(プロフ) - ミルさん» 返信、更新が遅くなってしまいすみません。コメント本当にありがとうございます！少しずつですが頑張っていきます、楽しんで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年12月5日 22時) (
レス) id: 18b5cfd9e7 (このIDを非表示/違反報告)
ミル - とても面白いです！更新頑張って下さい！！ (2017年10月10日 21時) (レス) id: 31845f0f7d (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - コハルさん» コメントありがとうございます。更新が遅くなってしまい申しわけありません。今後も楽しく読んで頂けると嬉しいです。 (2017年7月20日 13時) (レス) id: feff5c808f (このIDを非表示/違反報告)
コハル - すっごくおもしろいです！応援してます！！がんばってください！！！ (2017年7月18日 19時) (レス) id: ac42cc4477 (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - ハルさん» とても力になるコメント、応援有難うございます！なるべく早く、沢山更新できるよう頑張ります。なので楽しみに待って頂けると嬉しいです。また、意見や良かった感想など教えて頂けると嬉しいです。これからも楽しんで読んで頂けるよう頑張ります。 (2017年6月1日 23時) (レス) id: feff5c808f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クリオロ | 作成日時：2017年5月3日 17時
