四十四話 ページ8
(人1)side
谷崎さんが言うと同時に、周りに季節外れの雪が降り始めた。
樋口「？この季節に雪？」
谷崎「(人1)ちゃん。奥に下がっているんだ」
(人1)「えっ？谷崎さん？」
谷崎「こいつは僕が、殺す！」
そう言うと、同時に私は少し離れた所に下がった。すると、樋口さんが再び銃を連射し始めた。そしたら、谷崎さんはそのまま消えてしまった。どういうこと？
樋口「何っ！？」
谷崎「僕の細雪は雪の降る空の全てをスクリーンに変える」
樋口「何だと？」
谷崎「僕の姿の上に背後の風景を見えなくした。もうお前に、僕の姿は見えない！」
樋口「姿は見えずとも、弾は当たる！」
そう言うと、樋口さんは再び銃を左右に向けながら撃った。そして、
谷崎「大外れ」
そう言って、谷崎さんはそのまま樋口さんの後ろから首を絞め始めた。
樋口「ｶﾞｯ！」
谷崎「死んでしまえ！」
(人1)「谷崎さん！」
駄目。貴方が人殺しになったら、ナオミさんがどう思うか。お願い止めて。谷崎さん。止めて。そう思っていると、
ｻﾞｼｭ！
谷崎「ｸﾞｯァ」
(人1)「！？」
何かが刺さる音がしたと同時に、谷崎さんが倒れた。その瞬間、後ろに口元を手で抑えた女性が立っていた。あの女の人、何処かで。
「ｺﾎｯｺﾎｯ、死を恐れよ。殺しを恐れよ。死を望む者。等しく死に、望まるるが故に」
！そうだ！あの人、確か、国木田さんが教えてくれた人だ！
「お初にお目にかかる。私は芥川。そこな小娘と同じポートマフィアの狗。ｹﾎｯｹﾎｯ」
樋口「芥川先輩。ここは私一人でも「樋口」！」
(人2)「人虎は生け捕りとの命のはず。片端から撃ち殺してどうするの？それと、無理はするなって言ったはずだけど。良いから下がって」
樋口「っ・・・・・すみません」
(人1)「人虎は生け捕り？貴方達はいったい」
(人2)「元より、私の目的は貴方ただ一人なのよ。人虎。そこに転がるのは、言わば貴方の巻き添え」
(人1)「！私のせいで、みんなが」
(人2)「然り。それが貴方の業だ。人虎。貴方は生きているだけで周りを、周囲の人間を損なう」
(人1)「！」
《出ていけ穀潰し！》
《何処ぞで野垂れ死んだ方が世間様の為よ》
《いや、天下の何処にもお前の居場所など有りはせん！》
(人1)「私の業」
私のせいで、谷崎さんや、ナオミさんが。
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KICU(プロフ) - ありがとうございます。長く更新していなくてすみません。少しでも更新ペースを上げていきますね (2020年6月4日 0時) (
レス) id: afb88475f3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 久しぶりの更新、お疲れ様です！続きが読めて凄く嬉しかったです！ありがとうございます！ (2020年6月3日 12時) (レス) id: 24edc1aa4d (このIDを非表示/違反報告)
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