(24)貴方side. ページ24
.
.
.
ー 次の日、
.
.
.
A「……。」
.
.
私は家を出てから
学校へつくまで、なるべくすれ違う人には挨拶をしてきた。
.
.
まだぎこちない挨拶しか出来なかったけど、
皆「おはよう」って返してくれた。
.
.
ちょっとだけ、
ちょっとだけ前に踏み出せた気がした。
.
.
.
?「……ッわ!」
A「ひゃあッ!!」
.
.
.
行き成り耳元に低い声が聴こえて、
思わず変な声が出てしまう。
.
.
.
後ろを振り向けば…
.
.
.
優樹「ふふ、おはよ?(笑)」
A「ゆう…、き…。おはよう…」
.
.
優樹とは昨日の今日。
ちょっとだけ気まずい。
.
.
あれから優樹はどうなったのか判らないけど、
私の為に泣いてくれたのかな…なんてちょっとだけ不安がこみ上げてきた。
.
.
けど、優樹は。
.
.
優樹「途中まで一緒に行こうよ。
話したいこと、あるしさ?」
.
.
そういう貴方の瞳は真剣な目で…
断れるわけもなく、「うん」って頷いてしまった。
.
.
きっと昨日のことだろうな、って思う。
.
.
そして隣に並んで歩きだした。
.
.
そして、
人が少ないところまで連れてこられて、
.
.
優樹「…昨日はごめん。」
.
.
そういって頭を下げてくる優樹の姿。
.
.
"謝らないでよ、悪いのは私のほうだよ"
.
.
そう言いたいのに
口は言うことを聞いてくれなくて首を横に振ることしかできない。
.
.
優樹「まぁ、そんな簡単にお前のこと諦めろって言われても無理なわけで…
これからも暫くはお前のこと忘れられないけど…。
迷惑かけるかもしれないけど…
.
.
.
あとちょっとだけ、
ちょっとだけ好きでいさせてくれないかな?」
.
.
そういって悲しげに微笑む。
.
.
迷惑なわけないじゃんか。
私のこと、好きでいてくれてるんだよ?
.
.
そんなの迷惑だなんて、
欲ありすぎだよ。
.
.
A「私みたいな…
私みたいなやつでいいなら……優樹のこと好きになれなくても…
いいなら……いつまでも、どうぞ…?」
.
.
途切れ、途切れになってしまったものの。
言いたいことは言えた。
.
.
そして優樹は、
ニコッ、と微笑んで「ありがとう」って言うの。
.
.
"ありがとう"は私の方なのに…
.
.
いつまでも優しいんだね。
.
.
.
130人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
謎解きはディナーのあとで - 面白かったです。これからも頑張って下さい。応援していますので! (2015年6月3日 23時) (レス) id: 67cc3aa9ed (このIDを非表示/違反報告)
蘭マサ@二年組(プロフ) - 初めまして!琳檎さんの作品、ほぼ全部見させてもらいました! 琳檎さんの作品好きです! だから、これからもいろんな作品書いて欲しいなと思います! 頑張ってください、応援しています!(*^^*) (2014年8月22日 1時) (レス) id: 1f6f1d2870 (このIDを非表示/違反報告)
愛音 - 最高っ!林檎さんの作品大好きです!! (2014年2月3日 20時) (レス) id: 31b814b2aa (このIDを非表示/違反報告)
angel∞smile(プロフ) - 最高でした♪ (2012年10月3日 18時) (レス) id: ed2e5a268b (このIDを非表示/違反報告)
黒太陽(プロフ) - うっうまい!ストーリーがヤバイ!キュッってなる感じがいいですね〜(((o(*゚▽゚*)o))) (2012年9月24日 23時) (レス) id: 78b72dd9b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:*琳檎* | 作成日時:2012年6月11日 20時