終章 9 ページ32
ブラックブルーの髪色も。
ターコイズの瞳も。
喉で含み笑いをするその仕草も。
何も変わっていないけれど、私たちの関係は大きく変化した。
彼のポーカーフェイスも、
私の鉄仮面も、見る影もなく消え去った。
2回目のキスは私から。
侑士のジャージの袖を引っ張って、軽く唇を触れ合わせた。
予想外のことに驚いたのか、
ほんのり頬を朱に染める貴方が可愛く思えて、
堪らず笑みが零れた。
3回目のキスは侑士から。
「香燐、笑うな」と、少し強引に唇を塞がれた。
背の高い貴方のために背伸びをした私を、
長く逞しい腕が抱き支えてくれて、
やっぱり笑みが零れた。
笑うことで幸せを感じるなんて、
昔の私が聞けば正気の沙汰じゃないと言うでしょうね。
でも。叶うならば言ってあげたい。
愛情を知らなかった、
他人を信じられなかった孤高の【氷の女王】へ。
『じきに、羨ましくなるわ。』
ー 了 ー
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√ルート(プロフ) - 返信が遅れてしまい、申し訳ありません!!そんなに気に入って頂けるなんて、悩みながら書いた甲斐がありました...(笑)とても励みになります(≧▽≦) (2018年8月20日 2時) (レス) id: 46231e2a59 (このIDを非表示/違反報告)
ユッキー(プロフ) - このお話、大好きです!文才力すごいですね! (2018年8月16日 3時) (レス) id: 127851c6f5 (このIDを非表示/違反報告)
√ルート(プロフ) - くしぇるさん» 処女作でそんなことを言って頂けるなんて感謝感激雨あられです!新作でお会いできたときには、応援して下さると嬉しいです! (2018年4月28日 11時) (レス) id: 46231e2a59 (このIDを非表示/違反報告)
くしぇる(プロフ) - めっちゃ面白かったです!! (2018年4月26日 21時) (レス) id: bc0907c9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:√ルート | 作成日時:2018年3月27日 23時