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その日もAは、中休みに保健室へ来ていた。
ガラリと開けた保健室のドアの向こうは、電気はついているものの陣の姿は見えない。ただし、ベッドの一つにカーテンの囲いがついていることから、少なくとも一人、ベッドで寝ている誰かがいる。
誰だろうとは思ったが、流石に先生ではなかろうとあたりを付け、Aは棚から体温計とカルテのファイルを取り出した。鍵を差し込んでファイルを開錠し、ベッドスペースからやや離れた職務机の前で検温を始める。
ピピピッ。
「35.5℃……朝食は食べた、これといった不調はなし……」
ぶつぶつ呟きながらカルテに記入していると、ガラリと保健室のドアが開いた。
「あー、悪ぃ悪ぃ。ちょっとESに用があってな、遅れたわ」
「先生」
陣だった。いつものようにぼさぼさの髪をかき上げながら、白衣を揺らめかせてふらりと保健室に入って来る。
「よう三毛縞、今日も元気か？どれどれ、平熱で不調は特になし、朝食も食べてる……顔色も悪くないな。よぅし、ひとまず問題なしっと」
Aから受け取ったカルテを確認し、確認印を押してから、陣はやおらベッドの方を向いた。
「……で、そこのベッド使ってんの誰？ 三毛縞、分かる？」
「いえ、分からないです。少なくとも、私が来た時にはもういましたよ？」
「そうかい。んじゃあサボりか？となると……」
シャッと容赦なくカーテンを開く陣。そして、やれやれとため息をついた。
「やっぱりお前か、朔間……」
そこには、黒髪の男子生徒が横たわっていた。その辺に放られたブレザーとネクタイを見るに、アイドル科の三年生だろう。顔立ちには何となく覚えがあるような気もするが、Aはその生徒の顔と名前までは一致させられない。
「ん、ん〜……？何、うるさい……安眠妨害……」
「いやだから保健室はサボりの場じゃねえっつうの。三年になって衣更が生徒会長になってから、だいぶマシになってたのに」
「ま〜くんのことは今は関係ない……昨日のスケジュールがハードすぎた俺は眠いの……いいから寝かせて……」
「はぁやれやれ……勝手にカルテ書いとくぞ」
会話するだけ無駄と判断したらしい陣は、再びシャッとカーテンを閉めた。
「3-B、朔間凛月……疲労による休憩、と……とと、そうだった。三毛縞、もう戻っていいぞ。元気なのは確認できたからな」
「はい、先生」
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Chris(プロフ) - 冬枯さん» 元々あんスタ知ったこと自体ツキウタ。がきっかけで、あんスタ→ツキウタ。→あんスタ(今)みたいな感じなんです。製本も、とりあえず自分用に作ってみて、満足行く出来なら頒布に出そうかな、くらいなので本当におかまいなく……>< Musicの星5千秋は大変でした^^; (2021年1月10日 11時) (
レス) id: 313ba381d4 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 本欲しい…でも無理そう…面目ない… 主さんツキウタ。ご存知だったんですね！まだツキアニ。2を見た程度で何も知りませんが少しずつ知る予定です。☆5千秋おめでとうございます！更新しつつはヤバいっすね…！これからも応援してます！ (2021年1月9日 14時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
Chris(プロフ) - 冬枯さん» いつもコメントありがとうございます！そうなんです、プロ科の1年生です。本編ではつぼみまでの成長で、開花まではしませんが、いろんなアイドルたちと関わる中で成長していく主人公を描き出せればと思います。 (2020年12月31日 17時) (レス) id: 313ba381d4 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 続編ありがとうございます！！主人公ちゃんは正式に作られるプロ科の1年生か！！あんずちゃんなどの力を借りて成長していくんですかね…？その前に何かありそうな気もします…読めば読むほどお話に引き込まれる感じがします！これからも更新楽しみにしてます！ (2020年12月31日 15時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chris | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chrisinfo/
作成日時：2020年12月17日 23時
