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136小節目_S ページ21
「七草くん、だよね」
声も、背も、すっかり変わっているのにちゃんと華恋だとわかる。
海を見る横顔はあの時の面影があった。
「私、海辺まで行きたいんだよね、案内してくれる?」
「!当たり前だろ」
心臓が飛び出そうとはこういうことか。
海辺に到着するとすぐ、
「…実は、さっきもう行ってたんだけどね」
これ、探してたんでしょ。
そう言いながら華恋は、貝殻をポケットから取り出した。
どうりで、貝殻が落ちていなかった訳だ。
「綺麗だね」
夕日も、貝殻も、______。
言いたいことは沢山あるのに、どれも上手く言える気がしない。
でも、一つだけ、絶対に言わなくちゃいけない。
ここで言わなくて、いつ言う?
「あのさ、」
緊張で声が震えたっていいから。
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作者名:かふぇもか | 作成日時:2020年12月21日 19時