言いたかった【かんた】 ページ18
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疲れた。
なんでかというと大きなプロジェクトがあって
そのプロジェクトチームのリーダーを
任されていた。
今日やっと終わった。
大成功…とはいえないけどまあ成功した。
皆が団結して頑張って残業してる中、
「デートなんで。お願いしますね。」
ってすまし顔で仕事を人に押し付け帰った
みゆちゃんがミスをした。
かなりイライラした。
てかしてる。
疲れたと思いながら電車に乗り
疲れたと思いながら家のドアを開けた。
「ただいま」
「あ、A。おかえり。」
ドアを開けると同棲中の
彼氏が既に帰ってきていた。
「はぁ…」
ドサッとソファーに転がった。
「あ…、A…!」
疲れてんの見りゃわかんだろ!
と思いながら何?と振り返る。
「あー、あの、さ…」
私はそのあたふたした感じに
イライラしてしまった。
「何?早く言って?」
すると彼は私に近づいてきて、
目線を合わせるようにしゃがんだ。
「今日、確か…終わったんだよね?」
「そう」
「えっ、と…
おつかれさま。」
そう言いながら頭を撫でた。
「え、」
「これが言いたかったんだ」
「…ごめん、八つ当たり、して」
「んーん、仕方ないよ。
ゆっくりお風呂入ってちゃんと寝てね。」
「うん、ありがと」
彼はちょっと変な人だし、
普段も好きとか言わないタイプだから驚いた。
少し疲れが飛んだ気がする。
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作成日時:2019年3月20日 22時