3.毒リンゴと王子様と【出水公平】

きっとそれはただのご褒美** ページ31

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「で、何話してたんですか」




太刀川さんはへらへらと笑いながら、「いや、これから話そうかと思ってた」と言った




やめて。何話すの。やめて。




太刀川さんに話さないという選択肢はもう無いらしい。

私は家を出ようとソファから立ち上がる





「待った」




ガッシリと手首を掴まれる
こういう時、トリオン体なら互角だろうに、とどうしようもない男女の差を知る





「離してください」




「お前逃げるだろ」




「……逃げませんよ」




ため息をつくと、公平が何か閃いたかのような顔をする
そしてドヤ顔で口を開いた




「お前、つまんない嘘つくね」




「遊真の真似しないで」




「似てんの?」




「似てません」






まあとにかく、と今度は公平に引っ張られ


ポス、と公平の脚の間に挟まれた





「………………」





「さ!太刀川さん、聞かせてください！」




「よしきた」




「や、意味わかんないから」






こうして、私の逃げられない状況は作られたのだが






「ちょ、嘘でしょ!?
私の恥ずかしい話とか聞きたくないですから!
離してよ!!!」





「ハイハイ。
聞き終わったら離すからなー」




「うそだ！！」




「嘘かどうかはどうでもいい。
話すぞー」




「や め て」







それは、私も覚えている過去の話で



年の割りに幼稚な事をしたものだと
私は恥じると同時に落ち込んだ








ちなみに




恥ずかしい話がなんだったのかは




私たち3人だけの秘密ということで。








「いやー…それにしても、





まさかお前、見た夢が怖くて太刀川さんと寝たとはな」




「今の言わない流れだったよね、ねえ」




「一部ファンからしたら夢のようなプレゼントだな。俺はぜってぇ嫌だけど」




「こっちは家族が死んだ時の夢見たんだよ、ばか」




「………………今度は俺と寝る?」




「そういう流れじゃなかったよね？ねぇ」







因みに、このことを月見さんや加古さんに相談したみるとあら不思議



トリオン体になって太刀川さんの首を掴んでました。

怖かった。

夢に出たらどうしよう。割と本気で。







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………恥ずかしい話、書けなくてごめんなさい…考えたんですが、ただのご褒美でした。
ごめんなさい、パプリカさん……名前可愛いですね((((




あと少しでこの毒リンゴも終わりですが、
これからもよろしくお願いします！

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