10話 バチバチ ページ11
『ひっ、久々に走った…』
「だ、大丈夫か？」
先程アナウンスが入り、体力テストの集計が終了したので各自部屋でランキングを確認しろとのこと。私達3人は途中まで廊下を一緒に歩いていた。
私汗臭くないかな？久々にあんなに走って汗かいた…ていうか勉強あんまりできなかったし…
『(汗拭きシートとかって部屋にあったっけ…)』
「…！」
私は暑さから逃げるように髪を耳にかける。すると隣を歩いていた潔くんが驚いた顔でこちらを見ていることに気づいた。
『…？なぁに？』
「…いや、ピアス開けてるんだって…」
『えっ？あー、』
ピアスに触れる。いつも髪で隠してるし驚かれるのも無理ないのかな。
「…結果開けてるんだな。何か意外』
「見てみて潔！こっちの耳にサッカーボールのピアスある！」
『いで、』
髪をかきあげ、もう片方の耳を見る蜂楽くん。近づいた勢いが強すぎて互いにゴチッと頭と頭が軽くぶつかった。私はその近さに驚きながらも笑った。
「…あっ、ほんとだ。何個開けてんの？(すげーバチバチに開けてる…)」
『7…いや8かな？』
「そんなに⁉︎」
『高校生の内にしかできないかなって』
そんなこと話していると彼らのいる部屋に着く。部屋には蜂楽くんが先に足早に入っていった。
「じゃ、また後で。練習付き合ってくれてありがとな」
『……あ、そうだ』
「？」
思い出したことがあり、グイッと着ていたジャージを手で下げる。
そして潔くんにも分かるように横を向いて首筋を見せた。
『“ここ”にも開けてたんだった。ヴァンパイアピアス』
すると彼の方からか細く「…ぇ…」と聞こえる。私は潔くんの方を見て、口元を少し上げ笑った。
『可愛いでしょ』
___
「…お、潔ー！見てみろよ俺の順位あがって…ってどうした？」
部屋に入ってきた潔が扉に背を預けずるずると座り込む。手で口元を隠していて終始無言だ。
それを不思議に感じたイガグリは首を傾げた。
「お前顔真っ赤だけど大丈夫か？」
「……いや…何でもない…」
潔は目を瞑り、息を深く吐いた。
「(何か見てはいけないものを見てしまった感じ…！)」
「(…でも、)」
『可愛いでしょ』
「……あんな表情もできんのな…」
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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます！読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします！ (2023年3月18日 23時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています･･･。これからも頑張ってください！！ (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます！今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります！(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます！雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…！ (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2022年11月29日 16時
