137話【夜道は自意識過剰ぐらいがちょうどいい】�� ページ45
『...このくらいのお金ならおにぎりくらいは買えるかな...』
屯所を抜け出し、少ない小銭を握りしめながらコンビニへと向かう
夜中だから当たり前だが、辺り一体が真っ暗なことに少しだけ怖さを感じる
いつも夜中に外に出ようとすれば、こんな時間は危ないからと銀ちゃんがついてきてくれるから気付かなかったが思ったよりも人通りが少ない
例の事件もあるし、お腹がすいていたからとはいえ1人で外に出たことは少し軽率だったかな。なんて思う
(...やっぱり帰ろうかな...)
「...おい」
暗さと静かさに恐怖を感じて、来た道を戻ろうと足を止めた時だった
肩に手が置かれた感覚と同時に耳に届く低い声
それだけで体が動かなくなるのは十分だった
(...声...声を出さなきゃ...)
夜中とはいえ、住宅街であるから悲鳴を出せば誰かしら助けてくれるだろう
それは分かっているはずなのに恐怖で声が出せない
『や、やめ...』
「こんな夜中に女の子一人でいたら危ないだろう」
やっとの思いで開いた口は聞いたことがある声によって閉じる
恐る恐る振り返ると、そこには...
『...信...さん』
信「っおい！大丈夫か！？」
知り合いの姿にホッとし、その場に崩れ落ちる
心配したように、信さんはしゃがみこみ私の顔を覗き込んだ
『...大丈夫です。安心しちゃって...』
差し出された手を取って立ち上がると、申し訳なさそうに眉を下げる信さんの顔が視界に入る
信「...すまない。驚かせるつもりはなかったんだ。...ただ...」
『いえ、大丈夫です。こんな時間に夜中にいる方が悪いので...』
信「...最近は物騒な事件が多いからな。特に君のような...」
そこまで言って信さんは口を閉じる
私がもっと怖がってしまうと思ってやめたのだろう
『...若い女性が狙われている事件ですよね。お腹がすいて出てきちゃったんですけど、確かに危ないので帰ることにします』
信「...知っていたのか...。そうだな、その方がいい。万事屋まで送ろう」
『あ、今は万事屋じゃなくて屯所にいるんです』
信「屯所...？」
驚いたように目を見開いたあと、信さんは口を大きく開けて笑う
信「そうかそうか。それほどあの子たちは君を...」
『信さん？』
信「なんでもないよ。...ただ、君が幸せそうで安心しただけさ」
何を言っているのか分からないが、まぁ彼が楽しそうだから良しとしよう
信「...少し君に聞きたいことを聞いてもいいかい？...言いずらかったら答えなくても大丈夫だから」
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チョコ - eye❤️‍🔥さん» eyeさん、嬉しいコメントありがとうございます😭今週の日曜日からまた始めるつもりなので、楽しみにしてくださると嬉しいです！応援ありがとうございます🙇♀️ (1月4日 1時) (
レス) id: bfcb0a062c (このIDを非表示/違反報告)
eye❤️🔥 - チョコさん» 本当にめちゃくちゃ好きな作品なので、ゆっくりで全然構わないので続きが見たいです……！！ご迷惑でなければ、更新頑張ってください！！いつも神作品ありがとうございます！！！🙇 (12月27日 13時) (レス) @page37 id: f7f5f582e8 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - レーニャンさん» 別の方へのコメントだったんですね！！バグが起きちゃったんですかね？？それにしても、わざわざ訂正して頂けるなんてありがとうございます！頑張ります！ (8月13日 1時) (レス) id: d5e6f8a11f (このIDを非表示/違反報告)
レーニャン(プロフ) - なぜか別作品にしたはずのコメントがここまで!?まぁ、この小説好きなので、ちゃんとしたコメントがしたかったのですが、これからも更新頑張ってください！(文脈が弁財天白竜王権現) (8月7日 9時) (レス) id: b30d9de8f4 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - レーニャンさん» コメントありがとうございます！！ (8月6日 16時) (レス) id: c5c24f9f2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ | 作成日時：2023年7月16日 23時
