一松がリンチにあいました。 (ページ3)

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一松がリンチにあいました。3 ページ3

ああ、だから嫌なんだよな。
皆から殺気が溢れる溢れる。
あのカラ松でさえも殺気を隠れてない｡
ああ、ゾクゾクする。
まあ何があったか気になるあんた達に簡単に説明すると､
いつもの様に猫を愛でていたら、後から不良に声かけられて、なんやかんやあってから猫が蹴られそうになったから、庇ったけど、猫をかばいながら戦えなくて､集団リンチにあったって感じかな。
どう？分かった？

「へえ、そうなんだ。で､その路地どこ？」

はっきりいって怖い。チョロ松兄さんは普段の柔らかい声とは一変して、もはや絶対零度の声色だ。

「奥に広場がある、パチンコの近くの路地だけど…」

「それじゃ分かんないよー。もうちょいくわしく教えてー｡」

おそ松兄さんはにっこり笑いながらおれに問いかけてきた。
眼が全然笑ってないその笑顔はただの恐怖でしかない。久しぶりにこんなに笑顔見た…｡ガチギレじゃん…｡おれは冷や汗をかきながら冷静を装ってリンチにあった場所をおそ松兄さんに伝える。

「…いつも行くパチンコより３つ奥の路地だけど…」

「そっかそっか､あんがとね。」

おそ松兄さんはいつもの笑顔でおれの頭をくしゃくしゃ撫でてきたので、少しホッとした。

「みんな明日空いてるよな？」

くるっと回って振り返ってみんなに話しかけるおそ松兄さんの顔が目に浮かぶ。

「もちろんだぜ、ブラザー」

「空いてるよ。」

「空いてる空いてる！」

「大丈夫だよ､おそ松兄さん｡」

みんな声を揃えて頷いた。

「一松は留守番な｡」

「…うん、分かった。」

おそ松兄さんの【命令】に素直に頷く。

「んじゃ、寝るか〜｡カラ松ぅ布団ひいて〜｡」

「もちろんだ、ブラザー｡」

カラ松がゴロゴロと大きな六人用の布団を転がす。
その上にポイッとチョロ松が枕を投げおいていく。

布団を敷き終わり、みんなが布団に入る｡

「まだ眠くないなぁ。」

「なら俺が子守唄を歌ってやr」

「電気消すよー。」

「え？」

「｢｢｢うん｣｣｣」

「おやすみー｡」

「おやすみブラザーたち｡」

クソ松の下らない決まり文句を盛大に無視る。
明日は晴れるかな｡

翌日、一松をリンチにした不良約10名は5人の男達に半殺しにされたのは言わずもがな。

その後1ヶ月間、一松に護衛がついたのもここだけの話。

これにて完結！お粗末さま！！