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第六章 有限なる命 ページ26
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｢飛鳥、逝かないで｣
｢蓮月と僕を置いて、逝かないでよ、ねぇ！｣
悲痛な叫びも届かない。
有限なる命には、どんな妖であろうとどうにもならない。
人間は、妖よりも遥かに寿命が短い。
別れも直ぐにやって来る事なんて、
もう分かってた筈なのに。
幸せに目が眩んで、ずっと続けばいいと
思ってしまっていたの。
｢ずっと、貴方だけだよ｣
僕が愛したのは、飛鳥だけだ。
これからも、ずっと。
僕を大人にしたのは、飛鳥だった。
たまに九つの尻尾が生えても、
蓮月が、娘が生まれても、
僕をいつも愛してくれたのは、飛鳥だった。
続く
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作者名：みりんちょこ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fbkkydi/
作成日時：2014年11月23日 21時
