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感情のままに発言したけど、よくよく冷静になってみれば私は寝起きで…。
和くんは毎朝、私にモーニングキスするのが幼い頃からの習性だし、家族だから何とも思わないけど…
翔さんは無理！
耐えきれなくてもう一度布団に逆戻り。
何で昨日の今日で朝から家に？
私、昨日何か粗相した？
布団の中で混乱する私に、
「A？」
って優しい甘い声がかけられ、背中をポンポンと叩かれる。
でも無理なの…
こんな姿を普通は彼氏に見せないでしょ？
彼氏にはいつでも可愛いって思って欲しいって思うのが女心でしょ？
「A？出てこいよ。」
もしかしたら涎の跡があるかもしれないのに出て行けるわけがない。
何度か名前を呼ばれるけど、私が反応しないからか、痺れを切らしたのか…
バッと布団を剥ぎ取られて、顔を覗き込まれた。
「おはよ。随分と長いかくれんぼだったな。」
ふんわりと微笑む翔さんに見惚れて固まる。
「なんだお前…。」
「…はい？」
声が低くなり、怒られるのかと思い身構える。
だけど…
「寝起きでもこんなに可愛いのに隠くれなくてもよくね？俺の可愛い彼女隠すなよ。」
「え？」
「あのクソ兄貴はお前のこんな可愛い寝起きの顔を毎日見てんのか？狡くね？」
「え？あ、あの…。」
戸惑う私にベッドサイドに立った翔さんの腕が伸ばされて引き寄せられるとムギュ〜ッて抱きしめられて。
「え？え？」
「お前はやっぱ俺と一緒に住むべきだ。」
「え？！」
どうしてその考えに…？
「お前の全部を俺が独り占めしてぇんだよ。」
「や…でも…。」
「俺にお前を独り占めさせてくんねぇの？俺はお前の彼氏なのに…。」
その聞き方は狡いよ…。
「言ったろ？『今度は俺の檻に囲われろ』って…。」
言ったよ？
言いましたけども…。
「いや…あの翔さん…？今日はどうして？」
軽く翔さんの胸を押して、そこに押し付けられてた顔を離して見上げた。
まずそれからじゃない？
「ん？あぁ。お前に華を教えるって口実で会いに来た。今日もデートすんぞ？」
嬉しそうに笑って言ってるけど…
「お仕事は…？」
「今日の俺の仕事はお前を甘やかす事かな？」
「っ//」
真っ赤な私のほっぺに…
「可愛いなぁ…。」
って言いながらチュッとして…
「待っててやるから支度してこい。」
頭を撫でながらおでこにもキスを落とされた。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2018年4月17日 18時
