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妹、会議する3 ページ25

ゾムとAが声をかけられたオスマンのいる外交官室へ向かうと、部屋の主はグルッペンとともに紅茶を飲みながら話をしていた。勧められるようにしてソファーにかけると、机に置いてあった資料をローテーブルの上に置いて話し始めた。


「俺の言ってた場所はここなんやけど……。」
「ドゥンケル国か…ここに何があるんだ?」
「この前定期的な外交であったんやけど、この前の社交パーティーにおったみたいでな?」
『そうなんですか?』
「どうしたA、そんな不思議そうな顔をして。」
『私…声、あんまりかけられませんでしたけど・・・?』
「…あのなぁ、かけられるわけないやろ?あんなにずっと国の総統やら書記長が傍におったんやから。」
「ハハ、たしかにな。」


オスマンとゾムが否定とも取れない微妙な表情でAを見ながら諭しているのをグルッペンはただ面白そうに笑いをこらえるような顔で見ていた。
話を切り替えるようにオスマンが話した詳細によると、ドゥンケル国の外交官が元国王と話している姿やトントンと踊っている姿を見て好印象を持たれていたらしく、話題に出されたという。


「その後よぉくこの国洗ってみたら…これや。」
「ほぅ?これは興味深い。」
「うちに送られるはずの資源や物資ちゃうん?」
『これ、他の国にもやってるみたいですね。』
「おかしい比重の貿易がなんで快く承諾されんのか、これで分かったわぁ。」


一通り資料に目を通したグルッペンが突然大きな声で笑い出す。彼は戦況が追い詰めれば追いつめられるほど笑い出す癖のようなものがあるので全員驚きはしなかったのだが、笑う彼は国王というより魔王に近いそれだった。邪悪な笑いがやっと落ち着いた頃、彼は笑いをこらえながら額を抑えて肩を震わせながら二の句を告げた。


「傑作だな。つまり我々は騙されていたと?」
「これを戦争にするまでもなく静かに事を済ませるために、俺らに暗躍してもらおうとか思っていたっていうことか。」
「そういうこと。あと外交官は大先生レベルの女好きっていうことも分かった。」
『そこで目をかけられていた私ですか。』
「そう。これは外から調べたもんやから、証拠とは言い難い。それをドゥンケル国に侵入し、掴んできてほしい。そしたら、火種になるやろ?」
「A、やれるか?」
『それがグルちゃんの望みなら。』
「決まりだな。」

我々をコケにしたこと、十二分に後悔させてやる。
そうつぶやいた総統の顔は怒りよりおもちゃを見つけた子供のように期待に満ち溢れていたという。

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零歌 - え、うますぎでしょ!? 憧れます‼ 続き、待ってます、! (2023年3月31日 6時) (レス) @page36 id: 2cc0278ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメル(プロフ) - 面白いところで終わってしまった…!!これからも、気長に作品更新を待っているので無理のないようにしてください!いつでも待ってますから!!! (2022年8月17日 9時) (レス) @page36 id: 803f58ab86 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 小雨さん» こんな更新停滞小説にコメントありがとうございます神作品などありがたいお言葉まで!!そのうちひょっこり現れたらまた楽しんでいただければと思います。 (2020年11月22日 17時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - 歴さん。こんにちは!いやー見た瞬間に神作品だと分かりました()更新無理しないでください!出来るときにフラッと帰ってきて下さいね!それまでのんびりと待っておきます! (2020年11月9日 10時) (レス) id: 459de324fd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっぴぃーさん» こんな更新されてるかも分からん作品にありがたいコメントありがとうございます。のろのろ具合は変わるかわかりませんが、気長に待っていただければと思います。 (2019年1月5日 2時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年8月15日 21時

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