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ep.107 ページ10

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前にダンブルドアが立ち、新しい先生を二人紹介する。
ハグリッドが留守と聞いて、ハリーとハーマイオニーが目配せをするのが見えた。

次に注意事項に移ろうとした時、ダンブルドアの言葉を遮って全身ピンク色のずんぐりとした女が ェヘン と甲高い咳払いをし、前にしゃしゃり出てきた。
生徒達はダンブルドアの言葉を途中で遮る身の程知らず振りに唖然としている。
Aはさっき食べ損ねたレモンタルトを皿に乗せてこっそり音を立てずにもぐもぐと食べ始め、フレッドはそんなAを愛おしそうに見つめて髪を撫でた。


暫くして話し終えた女_アンブリッジというらしい_が満足気に帰っていくと、振り返ったジニーが呆れたように声を上げた。

「やけに静かだと思ったら……」
「見るからに話がつまらなそうだったもの……何かいいこと言ってた?」
「ちっとも。進歩のための進歩は……もう忘れちゃった」
「つまり、魔法省が学校に干渉するってことよ!」

横から身を乗り出して言ったハーマイオニーはひどく顔を顰めている。
Aは口を歪めて、レモンタルトにフォークを突き刺した。

フレッドは最後の一口を咀嚼するAの口の端に付いていたクリームをナプキンで拭ってやる。
そんな二人を、アンブリッジがニタニタと笑いながら見つめていた。


*

談話室に向かうと、シェーマスがハリーに何か捲し立てている所だった。
Aが我関せずとフレッドの隣に腰かけた途端、ぐるん とシェーマスの目がこっちを向いた。

「ママがホグワーツは危険だって……君がいるからさ!それから、そこのイカレ女も!」

Aが杖に指をかけるとシェーマスは一瞬怯んだが、胸を張ってAの前にずんずんと歩み寄った。

「急に闇の印を押えて叫び出して、頭がおかしいってママが言ってた!」
「ああそう、じゃあそのだぁいすきなママのところに帰ったら?こんなママのいない危険なところにいないで、家にいてママに守ってもらったらどうなの、ベィビーフィネガン?」

Aはフレッドが引き留めるのも無視して女子棟の階段を駆け上がった。
後ろでシェーマスがまだ何か怒鳴っているが振り返りもしない。

追いかけてきたハーマイオニーは憤慨していたが、Aはそれよりも明日の防衛術の授業が憂鬱で仕方がなかった。

「あの女……ピンクのガマガエル女、魔法省の人間なのよ」
「それはそれは、きっと素敵なお友達になれるでしょうね」

ハーマイオニーは大きくため息をついた。

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ちとせ(プロフ) - くろみさん» わーーーーっいつもありがとうございます(T^T) (9分前) (レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
くろみ(プロフ) - こんにちは♡お知らせ見てpixivすぐダウンロードしてしまいました(笑)!この作品大好きなので読んでみたら確かに文章が所々違っていて新しく読み始めた気分です♡pixivの方も楽しみにしております🥺 (5月12日 16時) (レス) id: ad8712394d (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ちとせさん» ✉️。こんにちは!とても面白いです!もしよろしければ一緒にボードで会話したいのですが嫌じゃなければ💦、これからも更新応援します💝 (2月8日 12時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - くろみさん» ただいまです〜♡お互いもうすぐスタジオツアーでしょうか!?全力で楽しみましょうね〜〜🪄︎︎✨ (10月30日 23時) (レス) id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - お返事遅くなりすみません(>_<)長い間お待たせしました!完結まで見守っていただけたら嬉しいです♡ (10月30日 23時) (レス) id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちとせ | 作成日時:2023年2月20日 15時

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