ep.124 ページ27
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もう誰も三人を止められなかった。
深呼吸をして頭を落ち着かせようとしていたフレッドは、Aを侮辱されたことで完全に頭に血が上り、何も考えられなくなった。
ただ、マルフォイの悲鳴と人を殴る感触だけが身体中にこびりついている。
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｢風邪を引くから寮に戻って、お願い｣
｢すぐに戻るから、先に｣
｢あなたが戻らないなら私もここにいる｣
フレッドは怒鳴る前のように短く息を吸ったが、雨でびしょびしょに濡れたAの目尻に浮かぶ涙を見てぐっと堪えた。
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『あなたたち三人が、今後クィディッチをすることを禁じます。』
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｢クソ………………｣
アンブリッジの嫌な猫撫で声を思い出し、フレッドは大きくため息をついてうずくまった。
Aはその隣にすとんと腰を下ろしたがぐちゃっという嫌な音に、顔を顰めて直ぐに立ち上がった。
｢何やってんだよ｣
｢失敗しちゃった｣
フレッドはふっと息を吐いて笑い、Aを引き寄せて頭の上にキスを落とした。
｢＿＿＿＿＿＿＿授業はクソみたいで、箒も、クィディッチもない｣
ほとんど溜息に飲み込まれてしまうようなかすれた声に、Aはぎゅっと冷えきった手を握った。
｢D.A.があるわ。それに、私もいる。｣
フレッドは小さく頷き、Aの肩に頭を預けた。
「きっとハリーの代わりはジニーね、あの子とっても飛ぶのが上手だもの」
「俺の代わりは君に任せようか」
「名案だわ、ブラッジャーより先に自分の頭を殴りそう」
Aがくすくす笑うと、フレッドは悪戯っぽい笑みを浮かべて顔をのぞきこんだ。
雨の中、ちかちかと星が舞うようにきらめくフレッドの瞳にAは息を呑んだ。
「すぐにいなくなるわ、あんな嫌な女。そうすればまた自由に飛び回れる。それに＿＿＿＿＿」
「君と堂々と手を繋いで歩ける？」
Aは眉を下げて微笑んだ。
真冬の雨に打たれ、体は氷のように冷えきって震えているのに心だけが太陽に照らされているかのように暖かい。
二人はどちらともなく唇を重ねた。
大切なものを一つずつ失っていく中でも、この瞬間、二人は間違いなく幸せだった。
フレッドが大きなくしゃみをしたことを合図に、Aは手を差し出し、二人は固く手を繋いで城に入っていった。
Aが小さく杖を振ると、二人の服が一瞬でさらりと乾いた。
その晩フレッドとジョージは上手く寝つけず、何度目かもわからない寝返りを打っていた。
クリスマスも近く寒いはずなのに、やけに汗が吹き出た。
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マニ。(プロフ) - ちとせさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話したいのですが嫌じゃなければ💦、これからも更新応援します💝 (2月8日 12時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - くろみさん» ただいまです〜♡お互いもうすぐスタジオツアーでしょうか！？全力で楽しみましょうね〜〜🪄︎︎✨ (10月30日 23時) (レス) id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - お返事遅くなりすみません(>_<)長い間お待たせしました！完結まで見守っていただけたら嬉しいです♡ (10月30日 23時) (レス) id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - ダリアさん» ありがとうございます、励みになりました！どうぞ完結までお付き合いください♡お返事遅くなりすみませんでした(>_<)💦 (10月30日 23時) (レス) @page8 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
くろみ(プロフ) - おかえりなさい♡私も再来月スタジオ行くので双子モチベ上がってます✊💞ゆっくりで良いので更新楽しみにしてます🥲 (9月22日 23時) (レス) id: ad8712394d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月20日 15時
