ep.55 ページ7
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泣き疲れたのか、Aはフレッドの胸元にしがみついたまますやすや寝息をたてはじめていた。
フレッドはそっと膝の上からAを下ろして右隣に座らせ、ローブの袖を慎重に下までおろしてやる。
「
小さく杖を振ると大きなブランケットが飛んできて、そっと自分たちの膝にかかった。
肩にもたれかからせると、小さな頭の重みと温かさで自分まで眠くなり、フレッドはそっと指を絡めて目を閉じた。
*
ハリーとハーマイオニーは医務室から追い出され、足音を殺しながらゆっくりと肖像画を開いた。
真っ直ぐ部屋に戻ろうとしたが、ハーマイオニーが小さく あっ と声を上げ、ハリーは勢いよく振り向いた。
「見て、ハリー＿＿＿＿＿素敵ね」
「Aと……フレッド？」
「ジョージの方だったらまた話が変わってくるけど……まあきっと違うでしょうね」
ハーマイオニーはくすりと笑い、ハリーは好奇心に負けてそっとブランケットを捲った。
ハリーの負の感情、ピーターを逃したせいで感じていた失望が、みるみるうちに影が薄くなっていくのを感じた。
何も変えられなかった、何のために戦ったのかわからないと思ったが、ハリーはこのために戦ったようにさえ思えるのだ。
「ハリー！起こしたら可哀想よ！」
「でももうすぐみんな降りてくる時間だし、起こさないとむしろ可哀想かも」
ハーマイオニーが「たしかに……」と納得したように頷き、Aの髪に手をかけると、なぜかハリーがその手を止めた。
片目を開けて悪戯っぽく笑うフレッドと目が合ったからだ。
「やっぱり、このままにしておこう」
ハーマイオニーは訝しげな顔で何度もハリーとAを交互に見ていたが、ハリーは満足気に頷くフレッドを見て笑い、ハーマイオニーを強引に女子部屋の棟に突っ込んだ。
数時間後、早起きの生徒たち数人に見守られながら目を覚ましたAが顔を真っ赤にして叫び、一日中みんなでご機嫌取りをしないといけなかったのは言うまでもない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
短いですがキリがいいのでここで(感想書きたかっただけ)
やーーーーーーっときゅんきゅんが書けましたので私は満足です♡
ここからはゲロ甘フレッドくんとイチャイチャ新婚生活(？？？)が始まるのですが、わりともうここから本格的にシリアス入ってくるので温度差で風邪をひかないようにみなさまご自愛ください( . .)
あっ次から4巻です(！？)
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ちとせ(プロフ) - Rrrrさん» コメントありがとうございます。はい、もちろん……(；；)ただ(私の解釈での)ハッピーエンドにはなりますのでご安心ください(？) (3月9日 9時) (
レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
Rrrr(プロフ) - 最近読み始めた者なのですが救済等は無いのであれば、フレッドもちゃんと…? (3月9日 6時) (レス) id: eeb020f16b (このIDを非表示/違反報告)
赤田 - すごい、悪役令嬢的なことになっても、吹っ飛ばしてる、すごい。 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: 3d88a3b324 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - 村民さん» ありがとうございます♡♡読み返していただけたなんて、とっても嬉しいです(><)フレッドくんのかっこよさの10000分の1も表せていない気がするのですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです( ¨̮ ) (2023年2月20日 12時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 初めまして！好みのお話で最近フレッドにハマった事もあり1日で何度か読み返させてもらいました！続きも楽しみにしてます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2023年2月20日 5時) (レス) @page47 id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月13日 13時
