[��]ep.56 ページ8
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「おはよう、A。朝食もそろそろできるみたい、みんなまだ来てないけど」
Aが目を擦りながら一階に降りると、人数分のコップに水を注ぎながら、ジニーが柔らかく微笑んだ。
母親のモリーにも朝の挨拶をすると、彼女はせかせかと動き回りながらもAを力強く抱きしめ、続いて降りてきたジョージにも頬に熱いキスをぶちかました。
八月に入ってから、Aはウィーズリー家の隠れ穴という家で夏を過ごしていた。
というのも叔母のサーシャが研究のために二年ほどモンゴル＿両親のいる"モンゴル"ではなく、本当のモンゴル＿に旅立ってしまったからだ。
他に頼れる親戚もおらず困っていたところ、ジニーとフレッドが勝手に名乗りを上げて両親に何の知らせもなくAを連れ帰ったのだ。
初めこそ驚いてはいたものの、嫌そうな顔ひとつせず一ヶ月Aを家に置いてくれる二人に、Aは頭が上がらなかった。
「ジョージちゃん、フレッドとロンを起こしてきてくれる？あああ、Aは座ってて？」
ジョージはニヤリと笑って、「Aも行こう、俺はロンを叩き起こすからきみはフレッドを起こしてやれよ」
熱いキッスで と母親に聞こえないように付け加えたジョージの足を思い切り蹴り飛ばし、Aは足を踏み鳴らして階段を上った。
あの日＿談話室でフレッドとAが寄り添って眠るのを見られた日＿から、ジョージは常に何かしらの理由をつけて二人をからかってくる。
フレッドはからかっても嬉しそうな顔をするからか、ジョージは最近ではAにシフトしたようだ。
ジョージの言う通りにするのは癪だったが、大人しく双子の寝室に向かったAは、フレッドの腕をばんばんと容赦なく叩いた。
「起きて、お、き、て！」
「………キスでおこしてくれないのか」
「ジョージと同じこと言わないでくれる？ほらさっさと＿＿ねえ！」
Aは強く腕を引かれ、フレッドの上に倒れ込んだ。
顔を真っ赤にして離れようとしても、抱きしめる腕が強すぎるせいで安易に抜け出せない。
「離して」
「キスしてくれたらすぐに起きる」
「イヤ！」
「アー、ンッンッ」
ロンを一階に下ろしたジョージがドアの前に立って咳払いをすると、Aは恥ずかしいのを通り越して泣きそうになりながらフレッドの急所を自由のきく膝で蹴り上げた。
短い呻き声をあげたフレッドの腕の力が抜けたのをいいことにAはフレッドから抜け出し、ジョージの横をすり抜けてジニーに抱きついた。
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ちとせ(プロフ) - Rrrrさん» コメントありがとうございます。はい、もちろん……(；；)ただ(私の解釈での)ハッピーエンドにはなりますのでご安心ください(？) (3月9日 9時) (
レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
Rrrr(プロフ) - 最近読み始めた者なのですが救済等は無いのであれば、フレッドもちゃんと…? (3月9日 6時) (レス) id: eeb020f16b (このIDを非表示/違反報告)
赤田 - すごい、悪役令嬢的なことになっても、吹っ飛ばしてる、すごい。 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: 3d88a3b324 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - 村民さん» ありがとうございます♡♡読み返していただけたなんて、とっても嬉しいです(><)フレッドくんのかっこよさの10000分の1も表せていない気がするのですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです( ¨̮ ) (2023年2月20日 12時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 初めまして！好みのお話で最近フレッドにハマった事もあり1日で何度か読み返させてもらいました！続きも楽しみにしてます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2023年2月20日 5時) (レス) @page47 id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月13日 13時
