30話 ページ36
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『いっ、…』
「………仕返しぃ。」
フロイドはボクの舌を強く噛んでそう言った。
もー。血が出てるんだけど。
『ごめんってば。今度遊んだげるから許して、ね？』
「いいの〜？そんな軽々しく言っちゃって。無かったことになんてさせねぇけど。」
『あは、もちろーん。』
今日は機嫌が良いみたいで良かった。
きっと、またイソギンチャクたちがいっぱい入ったんだろうな〜。
ボクも仕事が楽になるからちょっと嬉しいんだよね。
『今日はいつになく機嫌いーね。また新しいイソギンチャクが増えたの？』
「そーそー。多すぎて新人指導も大変なの。」
『とか言って、いつも楽しそーに絞めてるクセに。』
「あはっ、バレたぁ？」
フロイドと会話をしながらモストロ・ラウンジへ向かう。
今日はスタッフ・ミーティングがあるからボクも参加しなくてはならない。
めんどくさいけど、この日は結構楽しかったりする。
そろそろミーティングが始まる頃だし、早く集合場所に向かわないと。
『あ、いた。アズールっ！』
「うわっ、……ゴホン。おや、Aさんじゃないですか。そろそろミーティングを始めるので、大人しく座って頂けますか。」
『む、冷たいなー。』
支配人としてのアズールは意地悪だから苦手だ。最初の反応のままで良かったのに。
仕方なく席に座り、始まるのを待つ。
いいもーんだ。あとでジェイドにいっぱいかまってもらうから。
そんなことを考えていると、ラウンジが暗くなりぱっとスポットライトがついた。
「これはこれは。成績優秀者上位50名からあふれた哀れなみなさん。」
いつも通り皮肉で始まるアズールの自己紹介。
これもそろそろ聞き飽きてきたけど、面白いのはココからなんだよねぇ。
「ちょっと待った。こんなん詐欺だろ！」
そうそう。こんな風に文句を言ってくるイソギンチャクが………って、エース？
うわー。エースまでこんなことしちゃってんのか。
しかもよく見たらデュースにグリムまで。
カワイイ後輩がいびられるのは心が痛いけど、まあアズールの言うことは間違ってはいないから口出しも出来ないしね。
あは、自業自得ってやつー？
「さっきから聞いてりゃ……どいつもこいつも気に入らねぇ！！！」
そう思いつつ見守っていると、どこからともなく怒鳴り声がした。
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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです！ (2022年8月6日 23時) (
レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました！！更新楽しみにしてます、頑張ってください！！！ (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月6日 16時
