2話 ページ4
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「……さ、これで入学式と寮分けは終わりかな？」
今年のポムフィオーレ寮生も昨年と同じような顔だ。こいつはポムフィオーレ寮生だろうなってカンジ。
……一人すごく綺麗な子がいるな。面白いかも
「それにしても学園長はどこに行っちゃったのかしら？式の途中で飛び出して行っちゃったけど……。」
「職務放棄…………」
「腹でも痛めたんじゃないか？」
カリムがそう言った途端、扉がバタンと音を立てて開いた。
「違いますよ！」
タイミング良く入ってきた学園長の後ろには、小柄な男の子と、口を抑えられてもごもごと何かを言っている狸がいた。あの子の使い魔かな？
「汝の名を告げよ」
「ユウです」
「汝の魂のかたちは………………わからぬ。」
鏡の一言でその場がざわめく。
魔法が使えない子ってこと？……面白そう。
そんなことを考えていたら突然狸が暴れ出した。
「みんな伏せて！」
油断していた。リドルの声に反応が遅れた。
まずい、顔は、顔は守らなきゃ。
その時、後ろから誰かの手がボクの顔を覆った。
ボクはパニックで何が起こっているのか分からなかったけど、事はあっという間に終わっていたようだった。
「大丈夫かい？」
『……！ルーク。』
ボクの顔を覆ってくれたのはルークだったようだ。
『ありがとう、ルーク。』
「愛らしい友人の顔に火傷跡なんてつけられないからね。無事で何よりさ。」
ルークに抱きつけば優しく撫でてくれる。
こういう優しいところが大好きだ。
「少々予定外のトラブルはありましたが
入学式はこれにて閉会です。
各寮長は、新入生を連れて寮へ戻ってください。
……ん？そういえばディアソムニア寮、寮長のドラコニアくんの姿が見えないようですが……」
ドラコニアという名前を聞いてまたザワザワし始める。
そりゃあそうだ。妖精界の時期王がこの学園にいるんだもの。
友達が噂になってるって、ちょっと嬉しいかも。
「＿＿おお、やはり。
もしやと思って来てみたがマレウスは来ておらなんだか。"また"式典の知らせが届いていなかったとみえる。」
……！リリアだ
リリアはああ見えてすごく大人っぽいから、ボクのことを甘やかしてくれる。
それより、ヴィルが歩き始めた。列を乱さぬように美しく歩かなくては。
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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです！ (2022年8月6日 23時) (
レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました！！更新楽しみにしてます、頑張ってください！！！ (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月6日 16時
