22話 ページ25
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『ヴィル！！』
「A！アンタ一体どこに行ってたのよ。」
怪我ひとつなくその場に立っていたヴィルを強く抱き締める。
抱き締め返してくれたヴィルは、怒ってはいるけど声色には心配も含まれていた。
『それより、ポムフィオーレ寮生は無事？選手は？』
「もちろん無事よ。このアタシが着いていたんだもの、当然でしょ？」
『それもそうだね。』
「た、大変だ〜〜！！」
ボクたちが話していると、サバナクロー寮生と思われる子たちが慌てて走ってきた。
「はあ？何が……」
「サバナクロー寮のマジフト場で、レオナ先輩が暴走してるんだよ！！」
『……！』
レオナが暴走……？
それでマジフト大会が中止なんてことになったら……。
ヴィルに目を向けると、ボクの考えてることが伝わったのか、ため息をついてボクの顔を手で覆った。
「いいこと？絶対に顔に傷をつけるんじゃないわよ。……無事で帰ってきなさい。」
『分かった。』
ヴィルの言葉に頷き、サバナクロー寮に向けて走った。
間に合えばいいんだけど……。
・
「＿＿＿＿＿＿先生たちに救援を頼みます！」
つ、着いた……！
ひどく重たい負のエネルギーの方に目を向けると、レオナがオーバーブロットしてしまっていた。
こんな立て続けにこんなことが起こるなんて……。
『みんな、ボクも手を貸すよ。』
「A先輩！」
「Aっ……さんっ……！」
『えっ、ラギー！？大丈夫なの！？』
「オレは大丈夫ッス……ゴホッ……。Aさんの手を、煩わせるわけには……」
苦しそうなラギーにそっと治癒魔法をかけ、レオナの方に向き直る。
ラギーは少し楽になったのか、手伝うと言ってくれた。
「＿＿＿来るよ！みんな！」
ユウの合図に合わせて、みんなが一斉に攻撃を始める。
やっぱりレオナは強くて、賢い。だからこそ今年は勝たなきゃいけないんだ。
「くっ……強い！」
『レオナ、正気に戻って……！』
「ウゼぇんだよ、どいつもこいつも……全部砂になっちまえ！！！」
暴走して話を聞いてくれないレオナにちょっとムカついた。
これだけはあんま使いたくなかったけど……こうなってはしょうがない。
マジカルペンを構え、レオナに向ける。
『……ボクを見て。キミの愛がほしいの。
「！！……」
ボクのユニーク魔法を受けたレオナはバタリと倒れ、静かに眠った。
良かった、成功だ。
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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです！ (2022年8月6日 23時) (
レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました！！更新楽しみにしてます、頑張ってください！！！ (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月6日 16時
