最高の敵 ページ14
その威力は、スピードは、恐ろしい
とてもじゃないけど同い年の女の子には思えない。
信じられないエネルギーがあの体にある。
…まさに、人間味が感じられない。
直撃は何とか避けたが、そのときにはもう拳が目の前にあった。
身をひくと足を払われ、よろけたところであっけなく背中を地面に打ちつけられまたあの痛みが___
とはいかず、ミカサは倒される直前にぐっと手首を掴んで、わたしを引き上げてくれた。
『ありがとう…』
基本的に勝負事には勝ちたいから、負けた悔しさはもちろんあるけど、ミカサは出せる力を全部出し切ってぶつかってきてくれる。
そんな真っ直ぐなところが私の負けず嫌いの上をいくから、素直に彼女の手を取れる。
「Aは最初の攻撃はいいけど後の守りが弱い。
それからナイフに少しブレが見えた。振り下ろすときに気をつけて」
たったいま対戦した相手の隙、弱点、そんなものを正確に見通す。
その能力は計り知れない
なんて逸材なんだろう……
『わかった。次からは守りのことも考えてみる
ナイフがブレるのも改善する』
「最初よりは断然上手くなっている。
自信を持つことも忘れないで」
『うん…!
ミカサ?どうしたの?』
私が頷いてすぐあと、ミカサの視線が私の後方に向いていた
「サシャとコニーが教官室に連れていかれる…」
『あぁ…またふざけてたんだろうね』
ミカサとの対戦の間に教官が来たのだろうか。
サシャもコニーも首根っこを掴まれて教官室のある方に引きづられていった。
『…運が悪かっただけだから、言いようがないね
まあいつかはバレると思ってたけど』
「私もそう思う」
やや激しめに首を縦に振るミカサと、どちらからともなくくすっと笑った。
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でも、その頃アニは
Aが知る由もない任務に思いを馳せていた。
・
ライナー・ブラウン、ベルトルト・フーバーと共に
戦士として。
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天雪(プロフ) - 体重とか無理のない設定で好きです(笑)素敵な作品、ありがとうございます! (2020年5月7日 11時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
紫餡(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます!!長い間気づけず申し訳ありません。。。本当に不定期としか言えませんが待っていただければ幸いです! (2019年12月1日 15時) (レス) id: 0463c0f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 面白いです!更新期待としか言えませんね...(゜Д゜) (2019年7月28日 18時) (レス) id: a4b09d9bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫餡 | 作成日時:2019年1月22日 16時