* ページ19
·
おばあちゃんが入院している病院は私の住む街の隣町の大きな総合病院。
まあ、入院といっても命に関わる、とかそんなものではない。
先日、おばあちゃんは自宅の2階から1階に降りているときに足を滑らせて落ちてしまったんだ。
その時に少し脳震盪を起こしたらしく気絶したおばあちゃんをおじいちゃんが発見。
即病院に連絡して緊急搬送された。
で、色々検査も受けたりしたけれど結局特になんともなく、今は念の為入院しているけれど、数日で退院出来るそう。
...とは言っても片足、骨折してしまったらしいから家に帰ったらちょっと大変らしいけど。
ガタン ガタン と電車に揺られながら、窓の外を眺めた。
そこには真っ青の雲一つない青空が広がっていた。
**·
「おばあちゃーん。来たよー!」
「あら、彩奈。こんにちは。
わざわざありがとね。」
にっこりと優しくて微笑むおばあちゃんに何だかほっこりしながらにっこり笑い返して近くに近寄る。ずいっとその辺にあった椅子もついでに引きずってベッドの前にやり、腰掛けた。
「おばあちゃん、調子どう?」
「ふふっ、もう全然平気よ。なんなら今すぐ退院して家でのんびりしたいくらい。」
「あはっ、なら良かった!」
正直あんまり心配はしていなかったけれど、やっぱり大丈夫って言われてほっと安心する。
ふわりと花のように笑うおばあちゃんに色んな話をしてあげた。
夏休みの宿題のグチや弟の奈津のバカ話。
私に対するお母さんの毎日の怒りっぷり。
おじいちゃんのおばあちゃんレスでの落ち込み具合...
そうやって話していると看護師さんがやって来たので、私は一旦退出。
また後で来るね とおばあちゃんに一声掛けてこの暑い中、飲み物ひとつ持ってきていなかったことに気づいてお茶を買いにふらりと歩き出した。
そして、無事購買に辿り着き、適当にお茶やらちょっとしたおやつなんかも買って満足していたんだけれど...
「あれ...?ここ、どこ?」
どうやら迷子になったみたい...
この歳にもなって迷子は流石に恥ずいな...
取り敢えずキョロキョロと辺りを見回しながら病院内を歩き回ってみる。
近くにいた看護師さんに聞いてみようかとも思ったけれど、私が近づいた途端、何だか呼ばれてしまったみたいで慌ただしくどこかへ行ってしまったんだ。
...仕方ないよね。
お仕事、ご苦労さまです。
·
40人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小四 - 感動しちゃいました。 (2022年4月30日 8時) (レス) @page8 id: a6b1297b7c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいゆい - ゆうひ「俺お前のこと好きだよ」 忍「 ちゃんと砂原の声聞こえたんだよかった」 翼「 俺としては必ずキメるつもりなんだ」 砂原「 俺、声聞きたいって言ったろ。聞かせてよ。ひと言でいいから。」 ゆうひ忍翼の3人は恋する図書館砂原は コンビニ仮面に乗っています (2021年4月21日 21時) (レス) id: be27a6782a (このIDを非表示/違反報告)
morosu武(プロフ) - 「俺、才能なんてないよ。いろいろできるって思われてるみたいだけど、それって全部、努カの結果だから。」ハ一ト虫の翼の言葉です!がんぱってください! (2020年10月18日 21時) (レス) id: a42120e652 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - morosu武さん» 似てますか!?ありがとうございます!!いや、一応意識してアーヤちゃんに似せるように書いていたんですけど、書いているうちに あれ?なんかアーヤに似てない、かも…… と不安になっていたので、嬉しいです*何とか早く仕上げていきたいです。頑張ります! (2020年10月17日 20時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - リリーさん» やーっと小塚くんまできました〜!いや、ほんとに進みが遅い。愕然としております。翼と忍、早く登場させたいなぁ……(遠い目)もう段々寒くなってきましたので、リリーさんも体調等お気をつけ下さい。毎回コメントありがとうございます* (2020年10月17日 20時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セダム | 作成日時:2019年7月31日 23時